3月末の金曜日の午前中に久々に対面の会議に参加している最中、
見覚えのない番号から電話が掛かって来たので、
誰かと思って取ったら、
「トモコおばさん、僕アメリコだよ。」と懐かしい声が!
「今会議中で話せないから、仕事が終わってから掛けなおすから。」
と一度切って、夜に掛けなおしました。
今回モザンビークに戻って来て以来、
昔の孤児院仲間で特に親しんでいた完全孤児の子達8人の内、
女の子5人とは再会できました。(2020年3月のブログ参照)
一方、男の子3人の内1人は既に亡くなっていて、
残り2人は大きくなった為もあり、
シスターの家を出てマプトから1時間程離れた郊外にある
キリスト教系の寮生学校に入っていたので、
ずっと会えず仕舞いでした。
その内の大きい方の子がアメリコ君。
私が前回モザに赴任していた時は8~10歳位で、
控えめだけど真面目な子で、
シスター達も我が子の様に可愛がっていました。
アメリコ君は赤ちゃんの時に置き去りにされたか親が亡くなったかで、
警察官が保護してマプト内の孤児院に連れて来ました。
しかし既にHIVエイズを疾患していた為か病弱で、
その孤児院では対応できなくなり、
4・5歳の頃にシスター達の孤児院に送られて来ました。
その後15歳位までシスターの孤児院で暮らしていましたが、
2004年から毎日飲用しなければいけない抗エイズ薬が
苦くて苦痛なのでしばらく飲むのを怠っているのがシスター達にばれて、
怒ったシスター達は2007年にアメリコ君ともう一人のカイタノ君を
男子寮の学校に転院させたそうです。
転院した先の寮で真面目に勉強して去年高校の最終学年を修了したので、
今年から大学でコンピューター・プログラミングを勉強したいという事で、
マプトに戻って来て大学入学試験を受けて
今その結果待ち中だそうです。
ちなみにマプトでは同様に孤児の青年達の家に
8人くらいで暮らしているそうで、
その中に耳が聞こえない友がいるそうです。
10歳くらいの時で病気で聴覚を失ったそうな。
アメリコ君はその友達の心配をしていて、
「彼は耳が聞こえないからあまりできることがないと
悲観しているけど、無い物や出来ない事を考えても仕方ないから、
今与えられた中で何ができるか考えよう、
とアドバイスしているんだ」そうな。
自分自身完全孤児で苦労して育っているのに、
ポジティブ思考を保っていて偉い!
アメリコ君、立派に育ったね!!
そんな訳でアメリコ君が大学に入学できた暁には、
ちゃんと学業を続けて将来独立できる様に
学費等でも支援したいと思っています。