2023年6月26日月曜日

Scandinavian Midsummer Festival        98回トランスリンクの旅

     今年の夏至の日は6月21日〜7月6日。     
     世界のあちこちで夏至を祝うお祭りが開かれています。

     特に暗く長い冬を終えた北欧の人々にとって太陽の眩しい夏の訪れは、
     特別の喜びなのでしょう。
     クリスマスに次いで大きな行事として、
     この夏至祭(ミッドサマー)を盛大に祝うそうです。

     私たちも北欧の人達と一緒にミッドサマーを祝うために、
     バーナビーで開かれたこのフェスティバルに
     参加して来ました。

     参加者9名。
     リッチモンド組は
     9時30分 Brighouse Station @ Bay 3 集合
     9時39分 430 Metrotown 行きに乗車
     10時23分 Metrotown Station @Bay 1 到着
     10時35分 Metrotown @ Bay 14 から144SFU に乗車
     10時53分 Sprout @ Kensington Ave. 下車

     ここからはバスを降りて4分で着く筈なのに、、
     私たちときたら迷いに迷って30分もかかってやっと到着(汗)
     会場(Scandinavia Community Centre)に着いて、
     現地集合の人たちと無事合流。
     今回は2人の若者Mika さんとYuki くんが参加。
会場の地図 


     会場の真ん中に立てられたメイポール(ミッドサマーポール)。
     特にスエーデンで、このミッドサマーのお祝いに欠かせないのが、
     白樺の葉と季節の野花で飾られたこのメイポールです。
     この伝統は樹木には農作物を育てる力が宿るという
     民族信仰に根ざすのだそうです。
     シェイクスピアの喜劇「真夏の夜の夢」のセリフの中で
     背が高く細身の人を揶揄する形容でこのメイポールが使われているのも
     高く聳えるメイポールを見て納得です。  
     まずは腹ごしらえと最初に向かったのがノルウエーのワッフルのお店。
     ワッフルと言えばベルギーワッフルが世界的に有名ですが、
     ノルウエーのワッフルはもっと薄っぺらくて、
     ハート型が集まって出来た可愛らしいお花型。
     その上にイチゴとクリームがたっぷりかかっていて。
     お腹にももたれず、とても美味しいワッフルでした。
     食事の後はゆっくり各国のテントめぐりです。
     まずはフィンランド🇫🇮から。  
     アイスランド🇮🇸のテント
     デンマーク🇩🇰のテント
     子供達のおもちゃとして知らない人がいないこのレゴブロック。
     これがデンマーク製で、
     レゴとは「よく遊べ」という意味のデンマーク語だったなんて、、
     初めて知りました。
     現在は大人用のレゴもあり、年齢を問わず遊べるようです。    
     これはヨーロッパの街角で時々見かける手回しオルガンで、
     この作者(私と話している男性)Mr. Steen Larsen は
     1991年にこのオルガンでCreative Craft Awards を受賞したそう。
     私も回させてもらいましたが、ハンドルを手で回すと
     オルゴールのように旋律が流れ出て、楽しかったです。
     

     ウクライナのブースにはこんな素敵な工芸品が並べられていました。
     左上の説明文には
     「これらの美しい工芸品は非常に薄い白樺の皮を積み重ねて作られている。
     先史時代から知られているこの白樺の樹皮のアート様式は
     耐水性と扱いやすさで高く評価されており、
     簡単に切ったり、曲げたり、縫ったり出来るため、
     貴重な建築材料、工芸品、筆記用具として利用されている。
     白樺の樹皮には薬用および化学的に興味深い物質も含まれており、
     樹皮の加工品や樹皮の容器に保存された食品の保存に役立つ
     殺菌作用がある」と書かれています。
     白樺の皮がこんなふうに役立つとは知りませんでしたが、
     それ以上にこれらの工芸品の複雑な模様や美しさに感銘しました。

     ここはスエーデンのテント。
これは前回の写真

     スエーデンではミッドサマーを祝う時、メイポールを作ると同時に
     草や花を編んで花冠を作ります。
     前回このフェスティバルに参加した時はここで花冠を作ったのですが、
     今回は遅く行ったせいかテーブルにはもうお花がなくて作れませんでした。

     文字の上に⭕️やお花が付いているのは飾りなのかと思ったら
     なんとÅÄÖ と言うウムラウトでした。
     これはスエーデン語特有のアルファベットで、
 

     読み方は大雑把にいうとこんな感じだそう。 
     テントの裏にはサウナ小屋や民芸品の展示や 
     子供達の遊び場がありました。


     踊りや音楽を楽しんだ後はいよいよこのお祭りのハイライト
     Wife Carrying Race です。
     この競技はフィンランドで始まったもので、
     パートナーを抱えて走る障害物競走です。
     パートナーは49キロ以上なければダメで、それに満たない場合は
     体重を補う重し入りのリュックを背負い、
     49キロにしなければならないそうです。   
     パートナーの担ぎ方にも3通りあって。
     結構転ぶカップルが多く、担がれている方も大変そうでした!
     

     優勝者への賞品はパートナーの体重分のビールです。


     最後の締めはメイポールを囲んでのファークダンスです。

     踊って、最後にメイポールを吹き飛ばそうと皆んなで飛び上がって。
     なかなか面白いフィナーレでした。
        

     ダンスの演奏はアコーディオンやバイオリン、ギター、ベースの
     ローカルバン。素朴な感じで良かったー!
     
     北欧は「幸福」で「働きやすい」国と言われている通り、
     幸福度世界ランキングでは5カ国が10以内に入り、長時間労働もなし。
     それでいて世界競争力はデンマークが1位で、後の3カ国も10位以内。
     なぜ「幸福の国」になれたのか?
     第二次世界大戦以降戦争をしていない国は、日本、ブータン、スイスと
     北欧5カ国を含めた8カ国だけと言う事実をみて、
     戦争をしていないと言うことも大きな理由なのかなって。
     みんなでお祭りを楽しむ。こういう平和な風景が一番ですね。

     和子さんが楽しかった1日を素晴らしい動画にしてくれました。

     

 



2023年6月12日月曜日

朋子さんからの報告(前回の続き)

     早速お返事頂き、どうもありがとうございました!
    それで今日数ヵ月振りに「希望の家」に
    行ってきたのですが、思ったよりひどく心が痛みました。




     前回行った時は、今思うと洪水の始めだったので、
     まだ広場で足首まで行かない程度の水位でしたが、
     ひどい時は膝まで到り、
     寝室も長靴なしでは歩けなくなったので、
     子供達・病人達はちょっと高地にある教会の
     アクティビティーセンターに避難して、
     シスター達も学校で寝泊まりしていたそうです。
     子供達と病人達はいまだに避難先で生活中で、
     それももう2ヶ月たつのでこれ以上長居もできず、
     今後どうしようか検討中だそうです。

マリア・シニア
     それで、転出できる青少年達は転出させようとしていて、
     その内の一人で18歳になったマリア・シニアは、
     学もない為職に就けそうもないので、
     氷を作って売れる様に冷凍庫を買ってあげてくれないか、
     とシスター達に頼まれました。
     それで皆さんの寄付金残額の149ドルで冷凍庫を
     買ってあげてもいいでしょうか。

     あ、それとアメリコの職業訓練もしなきゃいけない事を
     思い出しました。後でアメリコに連絡しますね。
     何でもっと早くやっておかなかったのかと、
     我ながら反省しちゃいますが・・・。

     では、また進捗がありましたら、ご連絡しますね!✨

     渋谷朋子

2023年6月11日日曜日

朋子さんから寄付金の残高の使途について

     さとみ様
     またご無沙汰してしまいましたが、
     春のカナダでお元気にお過ごしでしょうか。

     前回のトランスリンクの旅、楽しそうでしたし、
     和子さん宅の日本庭園や畳の茶室など、
     ヴァンクーバーの中の「和」の雰囲気が素敵でした!!
     あんな立派な庭園を手作りされたなんて、
     和子さんご夫婦凄いですね!!

     さて、私のモザンビーク任期も後3週間となり、
     パニックモードに入りつつあります...。

     それでチャリティーランチの皆さんに頂いた
     支援金の残り約1380ドルの用途についてですが、
     事態の展開で必然的に前回提示したオプションに
     半分半分という事になりました。

     シスター達の「希望の家」はあの後洪水が更に悪化し、
     一時は子供達や病人達の寝室にも水が浸水する事態に
     なったので、前回触れた同僚が市役所の排水ポンプの
     トラックを手配してくれて、
     それで排水を2ヶ月(!)続けていました。
     でも、2ヶ月過ぎた5月末には
     「このままトラックのガソリン代とポンプ代を
     払い続ける予算がない」と言われてしまいました。
     水位が下がったとはいえ、洪水状態はまだ続いているので、
     このまま放置するのは衛生的にもよくありません。

     そこでせめて後1ヶ月排水する費用・40000 MTZ 
     (約635ドル)を払って、その間にもう少し持続的な解決法を
     模索しようという事になりました。
     ちなみに、これまでも毎年雨季になると多少洪水した
     そうですが、膝まで水位があって寝室まで浸水したほど
     ひどいのは、今年が初めてだそうです。
     なので、来年もここまでひどくなるかは分からないのと、
     洪水になるのは希望の家の土地が低地だという
     立地問題もある為、必要で適した持続策を見つけるのは、
     時間が掛かりそうです。

     一方、3人娘の家の修理は、全部の修理費は払えないから、
     見積りの中から、優先的に修理が必要部分を選ぶように指示
     したら、38000 MTZ (約604ドル)との事だったので、
     その額だけを渡しました。
     修理が終わったら、修理後の写真を送る様に
     言っておきました。

     ちなみに、希望の家の洪水を排水している状態と
     3人娘の家が雨漏りしている状態の映像をご覧下さい。

希望の家の排水
3人娘の家の雨漏り
     結果的に支出の総計は1239ドルで
     寄付金残額の1380ドルから引くと、
     残り149ドルとなりました。
     この残りの額はシスター達が希望の家の為の食料や医療品を
     買える様に今週末にシスターを訪れる際に
     渡してこようと思います。

     事後報告という形になって恐縮ですが、
     これでご同意頂けますと幸いです。

     では、またこれからセネガルに引っ越して落ち着くまで、
     バタバタして連絡が途絶えるかも知れませんが、
     どうか長い目で見守って頂けますと幸いです。

     さとみ様もチャリティーランチの皆さんもどうかお元気で
     春のカナダを満喫されて下さいね。

     渋谷朋子

2023年6月5日月曜日

小倉和子邸での野点            97回トランスリンクの旅

     50年来の友である小倉和子さんから
     「トランスリンクの旅で夏になったら野点を楽しみに来てください」
     という嬉しいお誘いを受けたのは今年の初め頃。
     彼女は表千家のお茶の先生で、家にはお茶室も素晴らしい日本庭園もある。
     7月頃が良いのかなーと計画していたら、1週間前に突然和子さんから
     素敵なお花の写真と共にメールで
     「さとみさーん お花が満開です。早めに皆さんでいらしてくださーい」
     というお招き。
     それで急遽6月のトランスリンクの旅は小倉邸で
     「野点」を楽しむ旅となりました。

     参加者8名
     10時07分 Brighouse Station から出発。
     10時33分 Waterfront Station 着
     10時46分 Sea Bus 
     10時58分 Lonsdale Quay 着
     11時03分  229 (Lynn Valley 行き)
     11時24分 EVE 29th @ St. Christoper's Rd.着
     Sea Bas !トランスリンクの旅で使ったのはいつだったか?
     覚えていないくらい久しぶり。
     船に乗っただけでみんな旅行気分ルンルン!
     
     楽しい船旅の後 Lonsdale Quay で和子さんのおすすめのバス#229に
     乗れば良かったのですが、#228に乗った為、
     小倉邸にたどり着くのに一苦労しました(汗)
     実は私が小倉邸の住所を書き間違えたのが一番大きな失敗なんですけど。😅


     でも幸運なことに高橋和子さんのおかげで無事到着。

     家の右側に木戸があり、その木戸を開けて少し行くと、
     「ドラえもんのどこでもドア」を通って日本にワープしたみたいに


     入った所はまさに素敵な日本でした。
     この庭を作ったのも、この庭園灯や庭の置物全てがご主人の手作り
     というのですから驚きです。
     石のアヒルや石灯籠、庭園灯、庭園等など全てご主人の作品です。


     このあずまやを建てたのもご主人です。
  

     「せっかくお花が綺麗だからランチは庭で」と言う
     和子さんのアイディアで今日はポトラックランチです。

     和子さんのご主人、ゴルフのためいらっしゃいませんでしたが、
     私たちの為に海苔巻きを作っておいてくれました。


     食後はお茶室拝見。
     この茶室も全てご主人の手作りです。


     いよいよ野点の始まりです。


     今回の野点の為にご主人が作って下さった水羊羹と干菓子。
     これがとっても美味しかったです!



     和子さんがお薄を点てて下さっているところです。


     私たちは2組に分かれてお茶をいただきました。


     お菓子を食べたあと飲むお薄がとても甘く美味しいので、
     2回も点ててもらいました。


     やっぱりこの庭園には和服姿の女性が似合いますね。


     残った料理をまたみんなで味わっているところです。


     今日はなんとちかこさんのお誕生日でもありました。
     ちかこさん、おめでとうー!
     いつまでもお元気でね。

     和子さんが私たちのことを想い、万全の準備をして
     気持ち良く迎えてくれたおかげで
     とても楽しい心地よい体験ができました。
     
     和子さんの「おもてなしの心」はまさに「茶の心」なんですね。
     あずまやに掛けられていた「利休七則」を読んで納得しました。
     「茶道」ってたんに茶を振る舞う儀式ではなく、
     お茶を通して相手を思いやり、その思いやりに感謝する
     お互いがお互いを思いやって素敵な時間を過ごすことなのでしょう。

     久しぶりに日本文化の美を目の当たりにし、
     お茶を楽しむと同時に「茶の心」を習った1日でもありました。
     和子さん、素晴らしい1日を本当にありがとうございました。
     ご主人にくれぐれも我々からのお礼をお伝えください。
     
     高橋和子さんがまた素晴らしい動画を作ってくれました。