2011年5月5日木曜日

♪ビサウで初めての孤児院訪問♪

 

     ビサウではお手伝いさんをまだ雇っていない為、
     自分で家事を全部する様になった所、
     家事によって得られる「生活している実感」が
     意表を突いて快くすっかり はまってしまい、
     毎週末無心に家事に打ち込むのが
     私の密かな楽しみになってきました。
     それでブルンジ・モザンビークでの週末の習慣だった
     「孤児院通い」を 始める暇が
     なかなか見付からずにいました。

     その上、この国にはこれまで通っていた
     マザー・テレサの修道会系の孤児院がない様で、
     代わりに通える孤児院を探 すのに
     手間取っていました。
     それでかれこれ2カ月以上
     孤児院通いをできずに居たら、
     自分の大事な何かが欠けてきてしまった気がして、
     禁断症状の様なムズム ズ感が湧いてきたので、
     今週末漸くビサウ市内にある
     NGOが運営する孤児院に行って来ました。

     市内から空港に向けて
     15分ほど行った所にあるその孤児院には、
     0歳から17歳までの子ども達が約130人居ま す。
     ポルトガルからの援助で建設された施設は結構立派で、
     隣に小学校と病院も併設している完備振り。
     私が入ってくると、
     10歳前後の子ども達が数人興味 津々に集まってきて、
     「ボンディ~ア(こんちには)!」
     と積極的に挨拶してくれました。
     皆、明るく元気そう!
     中には障害児も何人かいましたが、
     屋内に閉じ 込められていずに
     お庭で遊んでいたので、安心しました。
     初日だったので、
     あまり深いお話は聞けませんでしたが、
     大半の子ども達が母親孤児で、
     母親が出産時 や病気等で亡くなった際に、
     その子を育てる余裕がない親戚が、
     この孤児院に連れてくるのだそうです。

     マプトでは路上やゴミ箱に捨てられた子どもを
     警察が連 れてくるという悲しいケースが
     幾つかあったのですが、
     幸いこの孤児院ではそういうケースはないそう。
     また、HIV/AIDSの感染率が
     南部アフリカに比べ て
     西アフリカはまだまだ低いので、
     HIV/AIDS孤児の問題も
     モザンビーク程深刻ではなさそうです。
     この国に来てこれまでの地方出張の際に、
     地方での孤児状況に関しても
     情報収集していたのですが、
     この国は貧しいな がらも家族の繋がりが強いのと、
     「孤児院」という施設化がまだ進んでいない為、
     そして南部アフリカ程HIV孤児が多くないせいか、
     孤児になってしまった子 ども達の大半は
     親戚内で育てられている様です。
     そうやって孤児の世話をしている
     ブバク島のあるご家族とお話しをしていたら、
     「この島には孤児院が一つもな い。
     もし仮に孤児院があったら、
     生活があまりに厳しくなった際、
     この子をその施設に入れざるを得ないかも知れない。
     でも、家庭内で育てる為の他の支援を受 けられるなら、
     施設に入れないで我が家で育てたい。」
     と言っていました。
     まだ来て間もないので全体像は見えていませんが、
     この国の方がモザンビークよりも
     貧しく社会福祉サービスも遅れて います。
     でも、孤児達を家庭・地域内で支える意識においては、
     この国の方が高いかも知れません。
     孤児達が家族の温かさの中で育つに
     越した事はありません。
     この子達が孤児院に入れられないで済む為の
     他の孤児支援の形を模索するのも、
     今後の私の個人的な課題になりそうです。
     (などと、ブログに偉そうな事を書い ている暇があったら、
     まず博論を終わらせなきゃいけないのですが・・・。
     明日からやろう、明日こそやろう、やらなきゃ・・・。)

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