2025年10月9日木曜日

UBC のBotanical garden            128回トランスリンクの旅

 今回のトランスリンクの旅は、UBCのBotanical Garden です。

 森林浴と紅葉を目的にしていたのに、なんと当日は朝から小雨。
 午後2時まで雨という予報でしたが、出発時にちょっと止んだ
 ので、一縷の望みを持って決行することになりました。

 参加者5名。
 10:30  Brighouse Station 集合
 10:41  Canada Line に乗車
 10:55  Oakridge Station 下車
 11:04  41st.@ Cambie & Bus R4 (41st.ave /UBC) 乗車
 11:11  WB W41 Ave .@East Blvd  下車

 Kerrisdale に着いたところでランチです。


 レストランは「Golden Ocean Seafood Restaurant」
 ここの飲茶、みんな美味しかったです!初めて注文したこの「豆苗」
 もお勧めの一品です!
 「雨がずっと降るなら、ここのお食事だけでも良いわね」と言い合っ
 ていたのですが......
 外に出てみてびっくり!雨が止んだだけでなく青空が広がっている
 のを見て「私達ってホントに天気の神様に守られているんだなぁー」
 って改めて実感。
 12:34  Bus R4 乗車
 12:50  W16Ave @ Westbrook Mall 下車

 紅葉を楽しみながらBotanical Garden へ。


 Botanical Garden の入り口。入場料はシニア9ドル。Tree wayを歩き
 たい人は10ドル追加です。


 植物園の中に入った途端辺りの景観は一変!もう森の中です。
 池の周辺には湿地帯があり、広大な森林地帯が広がっていて....
 木の香りに包まれて空気まで美味しくなった感じです
 この太くて長いツルを見てください。これは熱帯林で見られることが
 多い大型ツル性植物で、リアナ(Liana)とよばれています。
 このリアナ、長いのは数百メートルにも達するんですって


 Moongate の前で記念撮影。この門を通って、 
 このトンネルを潜り抜けると
森は消え、畑(Organic Food garden)が出て来ました。
 ここで初めてレモン胡瓜と言う珍しい野菜を見ました。まん丸でとて
 も胡瓜とは思えないでしょ?見た目はレモンみたいですが、酸味がな
 くシャキシャキとした食感とほのかな甘味が特徴で、胡瓜その物の味
 わいだとか。ちょっと食べてみたいですね。


 Greenheart TreeWalk のすぐ側にある この小屋みたいな建物。UBC 
 が世界で初めて作ったキノコ動力式無水トイレ(MycoToilet )で、
 菌類を使って人間の排泄物を自然に分解し、肥料に。昔からあった
 堆肥化トイレの欠点を全て取り除き、清潔で、快適で、使いやすく
 したこのトイレのプロジェクトには、微生物学や免疫学の研究者も
 参加しているそうです。今はまだ試作品の段階だとか。成功すれば
 良いですね。
 

 いよいよGreenheart TreeWalk を渡ります。渡る前におじさんが
 TreeWalkについて説明してくれました。この橋は長さ310M。
 樹木や生息地への影響を最小限に収める為に橋はアルミ製で
 樹齢100年のヒマラヤ杉やダグラスファーなどの樹木に釘や
 ボルトを使わずに吊り下げているのだそう。
 高さ20Mあるこの橋、思ったより酷く揺れましたけど、歩きながら
 バンクーバーの沿岸温帯雨林が身近に感じられて気持ち良かったで
 す。これはちょっとした空中散歩でしたね

 ここは地面から23M の高さです。
 上の写真のように希望すればこのように木のてっぺんまで登ることが
 出来るんです。残念ながら登ってみたい人、一人もいませんでしたけ
 ど。


 出口に近い所にこんな大きな岩がありました。Glacial Errare(氷河
 迷子石)と呼ばれるこの岩は、氷河期に氷によってここまで運ばれ
 て来たそうです。岩の重さ24トン。これって軽自動車24台分の重さ
 だそうですね。そんな重量の物をって驚いていたら......


 見てください!この大きな岩も氷河期にアルバータ州に氷によって運
 ばれた迷子石です。Big Rock と呼ばれているこの岩の重さは16,500
 トン。こんな重いものも氷河の氷は運ぶのですね。
 出口の所にこんな変わった植物が植えられていました。
 キレンゲショウマは和名が学名となった花で、四国や九州などの山岳
 地帯に自生している絶滅危惧種だとか。夏になったら黄色い花を咲か
 せるそうなので、咲いたら是非見てみたいです。
 
 フウセントウワタは南アフリカ原産の多年草で、葉、茎、実を含む
 全草に毒があるそうです。風船のような実ちょっと触りたくなります
 けど要注意!素手では触らないでください。
 

 出口の所にこんな回廊があってとても素敵な景色が見られました。
 楽しかった旅の終わりはティータイムではなく、ソフトクリームタイ
 ムです

 今回は森林浴を楽しむばかりではなく、色々な事を教えられました。
 その筆頭がMyco Toilet。水や化学薬品を必要とせず、太陽光発電によ
 る最小限の換気のみで稼働するこのキノコ燃料式トイレは、世界中で
 いまだに基本的な衛生設備を利用出来ない、数十億の人々にとって素
 晴らしい解決策となるでしょうね。

 そして気候変動が多くの地域で水供給を脅かす中、このような水を使
 わないトイレはすぐ必要になると思います。
 


2025年9月28日日曜日

映画「カサブランカ」第9回映画とおやつの会

 

 今月の映画はマイケル・カーティス監督、ハンフリー・ボガード、
 イングリッド・バーグマン主演の「カサブランカ」です

 参加者6名
 

 11時にスタートしたので、まずはランチ兼おやつから。


 この会を発案し、全てをやって下さっていた英治さん。最近彼のスケ
 ジュールが立て込んでいる上、目が悪くなってバーナビーからここま
 で運転するのは無理という話を聞いて、英治さんにこれ以上ここに来
 て映画会をやってくれとは頼めないなと思いました。でもこの会を辞
 めてしまってはせっかく英治さんが遠い道をせっせと通って、私達の
 為にみんなで観る映画の面白さを教えてくれた、今までの努力が水の
 泡になる。なんとか私達だけでも続けようということで、今回幸子さ
 んが頑張ってくれました。
 映画が上手く映った時は本当に嬉しかったです!


 
 映画の舞台は戦時中で、ドイツの影響下に置かれていたフランス領
 カサブランカ。
 ここは中立国ポルトガルに近いという地理的特殊性から、ヨーロッパ
 の戦火を逃れた人々や、ポルトガル経由でアメリカへの亡命を図る
 人々の中継地点となっていました。
 主人公リック(ハンフリー・ボガード)の経営するクラブは秘密裡に
 特殊な出国ビザを売る人、それを求める人の出会いの場にもなってい
 ました。


 物語はドイツ人の密輸人が殺され、彼が盗み持っていた特別の通行証
 が盗まれたところから始まります。


 そんな時昔の恋人イルザ(イングリット・バーグマン)と夫の反ナチ
 運動の指導者ラズロ(ポール・ヘンリード)がアメリカに亡命する為
 通行証を求めてリックの店に現れたのです

クーデンホフ・カレルギー夫妻

 このラズロのモデルになったのが、クーデンホフ・カレルギー伯爵
 (クーデンホフ・光子の次男)です。
 彼はEUの思想先駆者でその実現に向けて活躍していたので、ナチに狙
 われてしまったのです。ウィーンの家でパーティを催している最中、
 隣人からの忠告があり、愛妻イダ・ローラン(元女優)と急遽チェコ
 からハンガリー、ユーゴスラビア、北イタリアを通って無事中立国
 スイスに逃亡。翌日の新聞を見たら、彼が逮捕予定者のナンバー1だ
 ったそうで、ウィーンの王宮内にあった汎ヨーロッパ運動本部は閉鎖
 され、通信文や関係書類、本4万冊が燃やされたという。危機一髪
 ったそうです。
 その後パリに渡り、カサブランカに行けば闇のパスポートが手に入る
 と知った矢先、アメリカの大学から教授として招聘するという電報が
 届き、無事アメリカに渡ることが出来たので、実際にはカサブランカ
 には行かなかったようです
 今でも愛しているイルザに、夫を出国させるために通行証を譲ってく
 くれと頼まれても冷たく断っていたリックでしたが、ラストで彼らを
 安全に出国させることを決意。警察署長のルノーを上手く罠にかけ、
 ドイツ軍に気づかれないように空港へ。
 

 が、ルノー署長もしたたか。リックの命令に従っていると見せかけて
 ドイツ軍のシュトラッサー少佐に通報。どんどん迫り来る少佐に、観
 ている私達はドキドキで、つい「早く飛行機に乗って、早くー」って
 心の中で叫んじゃいましたね。追いついた少佐をリックは、間一髪で
 撃ち殺して、二人の乗った飛行機を無事飛び立たせます。
 事の次第を全て理解したルノー署長は、ここで一転してリックを助け
 るのです。彼もまた本心は反ナチだったんですね。
 このルノー署長の演技なかなか良かったです。

 この警察署長を演じたクロード・レインズは、英治さんによると幼い
 頃から家族の家計を助けるため苦労した人だそう。また第一次世界大
 戦に従軍して片目を失ったそうだけど、ルノー署長が片目だなんて分
 からなかったですね。
 
フェラーリとリック

 カサブランカ」は真珠湾攻撃のすぐ後に制作が始まり、約1年後に
 一般公開されています。公開の数週間前に連合軍が北アフリカに侵
 攻。当時ファシズムが拡大していて、ドイツを阻止出来るのはアメリ
 カ流の自由民主主義だけだと言う、宣伝効果も狙って急遽公開された
 そうです。映画の冒頭でどちらの側にもつかないという立場に固執し
 ていたリックに、フェラーリが「孤立主義はもはや現実的ではない。
 どちらかの側を選ぶべきだ」と忠告していましたね。
 そして最後にリックは反ファシストの側を選択。素敵な結末でした。

 単なるラブロマンスの物語ではないこの映画とっても面白かった
 す。ただリック役のハンフリー・ボガードは適役ではなかったという
 のが見終わってからの皆の意見でした。欲を言うとリック役をもっと
 ハンサムな人で女心をしっかり掴むような演技ができる俳優、例えば
 ジェラール・フィリップのような俳優だったら、もっとイルザの気持
 ちに寄り添えたと言うのが見終わった後の感想でした。

 
 
 
 

2025年9月14日日曜日

Gastown で見つけた素敵な壁画       (127回トランスリンクの旅の続き)

 
Gastown を歩いていた時です。


 駐車場の出口の所にこんな素敵な壁画を見つけました。
 なかなか面白い図案だったので調べてみたらChairman Ting
 (カーソン・ティン)によるものだとわかりました。
 この Chairman Ting は、Vancouver を拠点に活動しているアーティス
 トで、彼の作品は都市の風景や文化をモチーフにしたものが多いそ
 うです。この壁画のタイトルは「Pacific North Weave」
 彼がこの壁画を描いている時の写真です。
 アクリルの白い線で美しいVancouver のGastown を織っていく様に描
 くのはとても楽しかったそうです

 これもGastown の一角を描いた作品です。


 この様に彼のイラストが描かれた靴も売られています。

 彼の作品はUBC, SFU, Vancouver のダウンタウン、Gastown で見る事
 が出来るそうです。


 彼の白いアクリルで描かれた壁画を見て、毎朝散歩の時に見る蜘蛛
 の巣を連想してしまいました。蜘蛛の巣も良く見るとびっくりする
 くらい綺麗なんですよ。これは散歩の時に撮った写真です。

 知っているつもりの場所でも時が経つと何かしら変化しているもの
 ですね。今回の旅で少しばかりChairman Ting の世界に触れたのも嬉
 しい経験でした。



 

2025年9月13日土曜日

Lynn・Canyon・Park, Shipyard, と Gastown   127回トランスリンクの旅

 今回の旅は、雅子さんの案内で3箇所に移動するという盛り沢山
 旅です。

 参加者11名
 10:00  Waterfront Station 集合
 10:21   EB W Pender @Granville #210Bus 乗車  
210番バス
 11:04  NB Underwood @ Evlin 下車
 Lynn Canyon Park に到着。
 

 この公園は約250ヘクタール(620エーカー)もあり、ダグラス・
 ファー、ウエスタン・レッドシダー、ウエスタン・ヘムロックなどの
 樹木が生い茂っている緑豊かな森です
 かつてこの森には126、5Mの巨大なダグラスファーの木が生育してい
 たのですが、1912年に切り倒されてしまったんです。この時同時にこ
 のこのあたり一帯の原生林全部が伐採されてしまい、荒廃していたの
 がまた徐々に木が生えてきて現在の状態に復活したそうです。
 自然の力ってすごいですね。と言う訳でこの公園の森は二次林であ
 り、最も古い樹木のほとんどは樹齢80〜100年なんだそうです
 要所要所に木の階段があって歩き易くなっていました。
 今回雅子さんが選んでくれたコースはほとんで下りだったので
 階段は降りるだけでとても楽でした。

ウエスタンヘムロック(ツガ)の林

 このウエスタン・ヘムロック(ツガ)の林に入った時、あまりにも
 木々が高いのでびっくり。それもその筈この木は高さが80M近くに
 もなるんだそうです。木って一体どこまで高くなるのでしょうね。
 光合成するにしても、栄養素を木のてっぺんまで運ぶにしても水が
 必要。木が水を吸い上げられる高さは130〜140Mと計算されている
 ので、この高さが木が成長出来る理論上の限界値だそうです。


 最初に着いたのが「30 フィートプール」。ここでちょっと休憩!


 名前の通り自然が作ったプールのようで、もう結構寒いのに水に浸か
 っている人たちがまだいました。


 透明な水を眺め、風に吹かれて元気になった私たち。
 次の目的地に向けて出発です。

 また林の中を通り抜け、階段を降りて吊り橋に向かいました。


 遂に吊り橋に到着。この吊り橋は、長さ90M、下を流れるリン・
 クリークから50M(15回建てのビルの高さに相当)の高さで架けらて
 います。一人ずつ渡れるぐらいの幅で、そんなには揺れなかったので
 すが、高所恐怖症の人にはちょっときついかも。


 吊り橋から見た景色です。

 公園を出て次の目的地はShip Yard です。


 12:28  #227Bus  Peters @ Duval 乗車
 12:33  Lynn valley bay 6 で下車
 

 Lynn Valley Centre 前の鹿の像の所で記念撮影です。

 12:59 #229 Lynnvalley bay 6 乗車 
 13:25 Lonsdale Quei で下車


 Ship Yard に到着です。ここは以前造船所があった所で、その生産性は
 第二次世界大戦中にピークに達し、この造船所の戦争遂行への貢献は
 大きかったそうです。戦後造船業は衰退し、造船所施設が要らなくな
 り、その跡地が今この様な素晴らしい市民の憩いの場所になっている
 んです。
 ランチのレストランは昔の造船所を改造した
 「Tap & BarrelーShipyard」です。


 ランチの時間が2時になってしまったので、みんな腹ペコ。
 沢山注文してみんなでシェアしました。 
 メニューにFamous Fried Pickles というのがあったのでオーダー。
 これなかなかイケてました。このレストラン、雰囲気も良く料理
 も美味しくてお勧めです!
 お腹も一杯になったところで、Sea Bus に乗ってVancouver に戻り
 ました。着いた所でマサさんご夫妻と別れ、私たちはGasstown へ。


 ここはVancouver の観光地。観光客らしい人で混んでいましたね。


 Gastown の有名な蒸気時計の前で記念撮影。
 私たちもいっぱしの観光客です。時計の針が狂っているのが残念!
 ここでティータイムです。

 Lynn Canyon Park では良く歩いて思い切り森林浴を楽しみ、Ship 
 Yard では美味しい料理に舌鼓を打ち、Gastown では街の雰囲気を楽
 しむといったように色々なことが楽しめた素晴らしい1日でした。
 これもみんな雅子さんの素晴らしいガイドのおかげです。
 ありがとうございました。
 ちなみに今日歩いた距離は7Km、13000歩でした。