2025年3月27日木曜日

朋子さん一推しのミカエラさん、      素晴らしい人でした。


   朋子さんからこんなメールが、、、

   カナダは春を迎えている頃だと思いますが、お元気でお過ごし
   でしょうか。
   最近はアメリカとの貿易戦争でカナダがよく世界ニュースに出
   てきます。実際に現地での影響は如何ですか? 

   こちらはアメリカ初め西欧各国のODA縮小宣言で、国連も規模
   を縮小する必要に迫られています。
   それもあって、最近は全体的に出張も控える様指示が出た為、
   シングルマザーとしては留守にしないですむので助かりますが、
   現場視察できない面では残念です。

   さて来週娘の学校が休みなので、久々にモザンビークを訪問する
   事にしました。ここからだと行くのに最短アディスアベバ経由で
   1.5日、帰りも同様なので計3日間の旅路に対し、モザンビークに
   は4日間しか居られないのですが、行ける内に行っておこうと
   決断しました。

   今回はシスターの家が洪水被害で一日でも早く引っ越しする必要
   があるという事で、引っ越し先の新しい建設物の見取り図と予算
   をマルコスが送って来ました。米ドルで計$180,000もするので
   その調達方法などの相談に乗る予定です。
   額が額なので、在モザンビークの大使館などに申請してはどうか
   と提案する予定です。

   もう一つの目的は、去年始まった恵まれない青少年向けの職業
   訓練センターを訪問する事です。
   実はこのセンターの創始者は、UNICEFの先輩でもう定年退職
   したモザンビーク人の女性なのですが、非常に優秀な方でナミ
   ビアやコンゴの所長も務められたミカエラさんという方です。
   私も以前仕事で関わる機会があり、とても尊敬している方で
   す。

   実はミカエラさんもシングルマザーで息子さんを2人育てながら
   仕事と両立されていたのですが、不幸にも息子さんの1人は病気
   で、もう1人は事故で亡くされたという悲劇を経験されました。
   その悲しみ深い過去を乗り越えて、それを原動力にして恵まれな
   い青少年達を支えたいという思いで、私財を投資してこの職業
   訓練センターを建築されて開始された訳です。


   ですので、もしシスターの家から卒業した子達がこのセンターに
   通って、手に職を付けられれば理想的だなあと思い、今回ミカエ
   ラさんの職業訓練センターを訪問すると同時にシスター達と会っ
   て貰いたいと思っています。

   そこで突然ですがご相談です。さとみさんとミカエラさんには、
   ご自身がご経験された悲しみを乗り越えて、恵まれない子供・
   青少年を支えようという共通する素晴らしいご姿勢があると、
   勝手ながら思います。ですので、大陸を超えていいお友達になれ
   るのではないか、と余計なお世話かも知れませんが思いました。

   もしちょっとでもご興味があれば、私がミカエラさんと会って
   いる際に、WhatsupかSkypeでさとみさんにご連絡してもよろし
   いでしょうか。
   ミカエラさんとは3月27日(木曜日)に会う予定です。

   さとみさんとご家族、そしてCLの皆さん、どうかご自愛下さい。
   
   渋谷朋子

   今朝朋子さんにミカエルラさんを紹介していただき、3人でお話
   をする機会を得ました。それは素晴らしい時間でした。
   次でミカエラさんと彼女の運営する職業訓練センターのこと
   もっと詳しくご紹介しますね。





2025年3月20日木曜日

一人の女性の努力が、アフリカで実を結ぶ  首相官邸ホームページより

   アフリカ大陸のモザンビークとマラウィには。親の病気や貧困といった家庭の
   事情で教育を受けられない子どものための小さな学校がある。その学校を建て
   たのは、日本から来た一人の女性、栗山さやかさん。アフリカで活動を始めて
   10年になる。

   20代前半の頃の栗山さんは、日本のファッションの発信地である東京・渋谷の
   若者向け人気洋服店で働いていた。「当時は夜通し遊び、将来のことなど何も
   考えていなかった」と話す。しかし25歳の時、14年来の親友を乳がんで失う。
   その死をきっかけに「自分が生きていることの意味」を考え、人のために何が
   出来るかを模索し始めた。

   インドやアフリカの病院でボランティア活動を行った栗山さんは、病気の人達
   励ましながら「海外で支援活動をしていきたい」という思いを強めていく。
   その後、貧困や病気に苦しむ人が多いモザンビークの街を訪れ、日本人として
   は初めて、医師の代わりに診察、診断と投与治療が出来るモザンビークの医療
   技術師の資格を取得。


   アジャンテママで働いている女性は、病気や貧困で悩んでいた最初の生徒達。
   現在は約30人の現地スタッフが働いている。

   2009年に慈善団体「アシャンテママ」を立ち上げた。最初は貧困家庭の女性に
   医療知識を教える学校を始めた。女性たちを教えるうちに、医療知識を教える
   こと以上に、幼児期から読み書きを覚える機会を与えることが、重要だという
   ことに気づき、子供達のための教室を開設した。

   「学校は二つの目的を持つようになった。一つは、病気になっても病院に行く
   という習慣がない人たちに、病気の原因や対策を教えること。もう一つは、
   戸籍がないなどの理由で、通常の学校へ通えない子供達に基礎教育を行うこと」


   モザンビークに設立された一つ目の学校には300人の学生が通っている。


   初めて鉛筆とノートを支給され、大喜びする子どもたち


   学校のそばに畑や養豚場を作り、学校の給食の素材として活用している

   たった一人で、言葉もままならない外国で学校を運営するには、かなりの困難
   があった。現地の人々に話を聞き、貧困家庭を一軒ずつ訪問し、病気で苦しむ
   女性や、教育を受けられない子どもを学校に誘った。当初は女性向けに開講し
   たアシャンテママも、今では子供達が学ぶ貴重な場所になると同時に、女性達
   の働く場所にもなっている。その後モザンビークに2校、マラウィに1校が
   開設され、学ぶ子どもたちは510人にまで増えた。

   こうした活動は、インターネットや栗山さんの著書を通じて日本に紹介された。
   アフリカの女性や子ども達を思う真摯な行動が多くの支持を得、日本企業や個人
   からの寄付金で活動資金を賄えるようになった。
   「試行錯誤をしながらの8年間だったが、病院へ行くこと、薬を飲むことの意識
   が高まって、病気で命を落とす人たちの数が減った」

   この学校で読み書きを覚えた子供の中には、その後、公立学校に通い、クラスで
   トップクラスの成績を収めている子供達もいる。
   「今後も、貧しく生まれて、貧しいまま短い生涯を終えていく子供達を少しでも
   減らしたい」栗山さんの挑戦はこれからも続く。

  

2025年3月9日日曜日

映画『オルフェ』を観て          第5回映画とおやつの会


   3月は、英司さんがお忙しいのでお休みにしたのですが、、
   なんとかお時間を作ってくださって、今月も無事映画会を開くことが
   出来ました。
   今回の映画は1950年に公開されたジャン・コクトー監督、脚本による
   「オルフェ」です。
   
   参加者9名。
    

   いつものようにみんなでスナックを食べながら、楽しいお喋りの時間から始まり。


   この映画は生と死の世界を行き来して、最後には妻との幸せな関係を取り戻す
   詩人オルフェの幻想的な物語です。
   物語を書いたコクトーは愛するラディゲ(肉体の悪魔の著者)を失って、
   その苦しみから逃れるためアヘン中毒に陥り、そんな状態で書かれたのが
   この「オルフェ」だそう。
   死にとりつかれる主人公の詩人はまさにコクトー自身!
   ギリシャ神話のオルフェに準えて、自身の心象風景を詩的に描いた、それで
   いて重さや暗さを感じさせない、古典を自己の神話に仕上げたコクトーなら
   ではの作品だと思いました。


   王女(死神)と詩人オルフェ。許されない恋に身を焼く死神が毎夜オルフェ
   の寝顔を見に現れ、その挙句オルフェの妻を死の世界へと連れ去ってしまう。
   オルフェ自身も死神に恋をし、亡くなった妻を探しに黄泉の国へ行ったにも
   関わらず、妻を忘れて死神に愛を告白する。
   ここがギリシア神話の「オルフェ」と違うところですね。


   夫が行方不明なので心配する妻のユリディースを慰めるアグラオニース。
   このアグラオニースを演じているのが、映画を観ている時は気がつきま
   せんでしたけど、ジュリエット・グレゴだったんです。びっくり!
   左の写真の右が物語の進行役を務めている運転手のウルトビーズ 。
   最初はこの役をジェラール・フィリップ(右の写真)にオファーして断られた
   とか。実現していたらオルフェの審美的価値は飛躍的に高まったのに、、
   ザンネーン!!彼のウルトビーズ見たかったです!
   

   映画を観終わった後、皆さんから色々な意見や感想が、、

   フランス映画ってあまり自分の感情を言葉に表さないんですね。それで時々
   観る方は登場人物の感情に気が付かず、「え!いつの間に愛し合っていたの?」
   なんて物語の進行に取り残されてしまうことが多々あります。
   今回も死神と詩人のお互いの愛の告白場面に唐突感を抱いた人が多かったです。

   「オルフェ」といえば鏡。鏡を通り抜けるとそこは死の世界。
   オルフェは3回もこの鏡を通り抜けているのですが、それがとても自然で
   76年前のこの映像技術侮るべしと思わされました。調べてみたら映画で使われた
   トリックミラーの1つは、1,000ポンドの水銀の入った容器だそうです。

   結構説明不足な所があって、観終わった後あれはどういうことを暗示していたの?
   とか疑問が沢山出て来て、もう1、2回は観てみたいですね。