2011年8月6日土曜日

♪モザンビーク、南アフリカ、日本を           旅している朋子さんから♪

     さとみ様

     美味しそうなベトナム料理の
     お写真まで送って頂いたのに、
     お返事が遅れ失礼致しました。
     皆さま、お元気でお過ごしでしょうか?

     私はギニア・ビサウを7月28日夕に出発し、
     週末をモザで過ごし、
     その後南アに博論の教授に会いに行き、
     一昨日やっと日本に帰国しました。
     寄り道が多い長旅に加え
     気温差が激しかったので、ばて気味です。
     (ビサウ35度、マプト20度、南ア7度!)

     やっと日本に辿り着いたと思いきや、
     今度は8月8日から11日まで
     仙台のユニセフ協会に
     ボランティアに行く予定が入っており、
     再度荷造り。
     息をつく間もない状態です。

     でもさとみさん達には、
     モザの事を取り急ぎご一報したく
     メールしました。
     例の土地の手続きが先々週にやっと終了し、
     正式に竣工許可が下りました!
     で、私が居る間に塀作りが始まったんですよ!!
     マルコスが近日中に写真を送ってくる筈ですので、
     しばらくお待ちを。

     で、マルコスの銀行口座に国際送金ができる様に、
     SWIFTコード等の
     必要情報も問い合わせて来る様に、
     指示して参りました。

     それ以外でも、子供たちとの再会等、
     モザ里帰りは感動的でした!
     仙台から帰り、ようやく落ち着いたら、
     改めてブログを通して
     詳細を書かさせて頂きたいと思っております。

     では、取り急ぎご報告までで、失礼致します。
     皆さまにもどうぞよろしくお伝え下さい。

     渋谷朋子

2011年7月29日金曜日

♪仕事でのジレンマ♪

初等・中等教育でフランス語教育を拡大する案を「検討」している「会議」の様子。

     前回のブログで
     仕事が楽しくて仕方ないと書いた矢先、
     それを試すかの様な状況が発生しました。

     何かというと、昨日教育省で
     初等教育の教育課程に関する重要 会議が
     あるというので行ってみると、
     それはギニア・ビサウの初等・中等教育における
     フランス語教育の拡大案に関してでした。
     その案を見てギョッとしまし た。
     だって、フランス語を必修科目として
     小学5年生から導入するというんだもの。

     ここでは国語は一応ポルトガル語ですが、
     一般市民の殆どはポルトガル語以外の現地語を
     日常生活で使っています。
     従って、子ども達の大半は小学校に入学して
     初めてポルトガル語を習うと同時に、
     その習ったばかりのポルトガル語で
     算 数や理科など他の教科も
     学習しなければいけないので、
     ポルトガル語という教授言語が
     子ども達の習熟度に大きな障害と
     なってしまっています。

     にも関わらず、 それに加え
     更にフランス語まで習わされるとは・・・。
     しかもただでさえ先生の数や授業日数が
     足りない現状に反し、
     それを更にフランス語教育に割り当てる事 で、
     必修科目担当の先生や授業時間が
     更に減ってしまうのは目に見えています。

             これではあまりに子ども達が可哀そうなので
     反対意見しようとタイミングを伺っていると、
     どうやら会議の風向きが「話し合い」というより
     「説得」の様相を帯 びてきました。
     どうやら「会議」と言うのはあくまでも名目で、
     これは既に政治的に決められた事を
     公式に教育分野の関係者に認めさせる為の
    「儀式」に過ぎな い模様。

     確かにギニア・ビサウは周りをグルリと
     仏語圏に囲まれた(カボベルデと唯二の)
     ポル語国として不便・窮屈な思いをしているし、
     政治・経済的に西ア フリカ圏で
     更に認められるには
     仏語が必須なのは想像できますが、
     それを子ども達の教育に課す事によって示すとは、
     子ども達の未来が切り札にされたみたいで
      納得いきません。

     ちなみにこの政治的決断には
     フランスが後ろ手を引いている様で、
     フランス大使館員が上座の大臣の横を陣取っていて、
     一国でも仏語圏国を増 やしたい魂胆が見え見えで、
     まるで植民地取り合いの時代が再来したかの様。
     この展開にあまりにいたたまれなくなり、
     私は会議を途中で抜けてきましたが、
     それ以来自らの将来を左右する教育を
     政治の道具として弄ばれている
     子ども達が可哀そうで、
     ずっと悔しい思いが拭いきれません。

            その翌日、今度は地方出張の際に
     州の教育視察官達の集まりに参加しました。
     この国には120人の教育視察官が、
     全国の約1400の小学校の
     教育状況・水準 を視察・指導して
     回らなければいけない筈が、
     特に村落部では公共交通手段がない為、
     炎天下に数十キロ離れた学校間を
     移動する困難さから、
     この視察のシステ ムは
     殆ど機能していませんでした。

     そこで、私の所属機関が
     全国の視察官達に
     視察用のバイクを供給する支援を
     今年上旬に行いました。
     これは大ヒットで教育視 察官達は大喜び!
     「これでやっと今まで遠くて
     一度も訪れる事が出来なかった学校にも
     視察に行ける!ありがとう!」と
     供与した後しばらくは出張に行く度に
     やる気満々の顔で感謝され、
     こちらも嬉しくなりました。

     しかし今回参加した集まりでは、
     そのバイクが話題に上がると
     「バイクがあってもガソリンがなきゃ、
     視 察に行けない」と
     視察ができない言い訳が
     今度はガソリンが足りない事に対する不満に
     化けて吹き出て来ました・・・。
     「一体どこまで提供すれば気が済む の?」と
     ややゲンナリして来つつ、
     持続性の視点から
     給与やガソリン等の維持経費は
     国の予算から支払われるべきで、
     援助団体が請負ってはいけない由を
     力説して来たのですが、納得したかどうか・・・。

              このお仕事は遣り甲斐溢れ最高な日もあれば、
     今回みたいにがっかりさせられる日もあり、
     浮き沈みが激しいんだよな~、
     とこれを書きながら思いました。
     でも、それはきっとどんなお仕事でもそうなのでしょう。
     だから、この「がっかりモード」を
     どうやってポジティブに変えていけるかで、
     その後どれだけ自分が遣 り甲斐を感じれるかに
     差が出てくるのかも知れません。
     そう信じて、明日からはポジティブ思考心がけるべし。
     (<=と自分に言い聞かせてる・・・)

2011年7月25日月曜日

☆50回目のチャリティーランチ☆


     朋子さん

     いよいよモザンビークに一時帰国する時が
     近づいてきましたね。
     みんな首を長くして待っていますよ。
     マルコスくんなんか
     一番に喜んでいるだろうな〜〜(*^o^*) ☆☆~♪♪♪
     私は8月の終わりにペルーに行くので、
     その前に送金したいと思っているので、
     送金先の宛先を決めておいてください!

     先週の日曜日にもチャリティーランチをしました。
     この時1年に一遍バンフからバンクーバーに出てきて、
     参加してくれる旅人ゆきさん
     (1年の4分の3ぐらい
     世界を放浪しているの
     このように呼んでいます)
     とヨットでいろいろな所を案内したり、
     写真を撮っている優二さんが来てくれました。
     このチャリティーランチも今回でなんと50回目。
     「塵も積もれば」と「継続は力なり」を
     合い言葉にこれからも楽しんでやりたいと思っています

     ゆきさんはモザンビークのマブトにも行っているんです。
     アフリカを旅行していて
     何もお土産を買わなかったのに、
     モザンビークではじけてろうけつ染めを
     沢山買い込んだって言っていました。
     モザンビークは「甘くも?苦い?旅!」
     だったそうです。

2011年7月22日金曜日

♪朋子さんから♪

朋子さんとボニータちゃん

     さとみ様

     うわ~、イタリアの写真、
     すっごい綺麗じゃないですか!!
     まるで夢の世界みたい!
     これは一見の価値大いにありましたね!!
     その時期を見計らって
     イタリアまで足を運ばれたのは、大正解でしたね。
     私もいつかそのオペラや光のお祭り、
     見に行きたいです。

     それにしても、チャリティーランチでのエステ、
     最高のアイデアですね!
     私もその場にいたら、絶対エステして貰いたいです!
     皆さん、創造力豊かで素晴らしいですね!

     こちらは仕事でバタバタしており、
     お返事が遅れてしまいました。
     しかも休暇を返上しなきゃいけない事態が発生しかけて、
     一時期はモザンビーク訪問も
     諦めなければいけないかしら・・・と
     ドキドキしましたが、
     結局何とか行けそうなので、一安心!
     いよいよモザ里帰りも来週末なので、楽しみです!!
     (ただこっちは雨季に飛行機が
     キャンセルになる事が多いので、
     当日になって旅行できなくなる不安が
     最後まで拭いきれませんが。)

     ご要望通り、ボニータちゃんを
     さとみさんの分まで抱きしめてきました。
     証拠写真を添付しますね!

     ではまた。モザ訪問の後にご報告をお送り致します。
     チャリティーランチの皆様にも、
     どうぞよろしくお伝え下さい。

     渋谷朋子

2011年7月8日金曜日

♪イタリア旅行から帰って来てからのメール♪

     朋子さん

     いつもお忙しいのに長文のメールをくださってありがとう!!
     今回のイタリア旅行は
     ただ町々を見て廻ったということでなく、
     目的にそって旅をしたので
     その時の思い出の中に
     いまだに浸かっているような感じです。

     ローマ劇場で見た「アイーダ」は勿論オペラ。
     実際の公演を見ている時間だけでなく、
     劇場に入って来る紳士、淑女たちの装いや
     舞台が終わっても(夜中の2時)
     ローマ劇場の周囲は明るく、
     周辺にあるオープンカフェがみな開いていて,
     余韻を楽しむその空気
     そのものも楽しめました。
     あの晩のことはちょっと忘れられないですね。

     朋子さんの方は本当に精力的!!
     もう仕事の合間に孤児院通いなんて、頭が下がります。
     マルコスくんから
     モザンビークの学校の土地の写真を
     送ってもらいました。
     彼も頑張っているんですね。

     私も4日にチャリティーランチを再開。
     私たち夫婦をいれて13名で楽しく食事が出来ました。
     最近このランチにも協力してくれる友達(エスティシャン)が、
     自分の技術でこのプロジェクトを応援したいと申し出てくれて、
     7日に我が家ではじめてエステサロンを開業。
     1時間みっちりエステしてもらって
     20ドル(1700円)ですから安いでしょ?
     そのうえそのうちの10ドルを
     寄付してくれるというのです。
     お客は私を入れて6人。
     皆ハッピーだったし、
     寄付金も60ドルになりました。
     来月から月2回ぐらいはやることになりました。
     チャリティーランチをきっかけに
     思いがけないプロジェクトがどんどん出てきて楽しいです。

     今のところ寄付金は2500ドルぐらいです。
     8月に送金するのでしたら
     多分3千ドルは越すと思います。
     どこに送金するのか、送金場所を教えてください。

     私たちの方は楽しく遊んでいるばかりですが、
     それが少しでもモザンビークの子供たちの
     役にたつと思うとうれしいし、励みになります。

     バンクーバーの夏はお日様がピカピカだけど、
     大抵は24、5度なので、丁度良い、
     気持ちの良い日が続いています。
     そちらは暑そうですから、 
     日射病や夏バテに気をつけてください。
     そして私の分もボニータちゃんを
     しっかりと抱きしめてあげてください。

     さとみ

2011年6月20日月曜日

♪アフリカの村で病気になるという事♪               朋子さんのブログから




訪問した村の保健に
貼ってあったポスター:
「安全な出産の為には、
病院か保健所に行きましょう」
だって。
近くにあればいいけど。

  









     今朝寝ぼけ眼で朝食の野菜を刻んでいたら、
     手を滑らして指を切ってしまいました。
     結構血が出たので慌てて消毒して 
     バンドエイドを付けて一安心。
     その後出勤したら、
     ある青年のお見舞いの為に
     同僚と病院に行く事になりました。
     その青年とは、
     先日の出張でたまたま訪問した 地方の病院で、
     傷が悪化して瀕死状態になっていた28歳の若者。
     私達が彼を見た時、
     傷を負った方の足は象の様に
     異常な太さに腫れ上がっていて、
     もう片方の 足は長い間
     歩いても食べてもいないせいか針金の様な細さで、
     彼自身は骨と皮位ガリガリで昏睡状態。
     しかし、その地方病院は設備も薬剤も整っていない為、
     彼に治療する術がなく、
     看護師曰く
     「ビサウの病院に行けない限り、
     彼が死ぬのは時間の問題だ」とのこと・・・。
     しかし我々の所属機関としては、
     国全体の保健 システムや
     政策の向上の支援をしている為、
     患者一人一人の支援をする事はできません。
     でも、そんな瀕死状態の患者を見てしまった以上、
     何もしないで立ち去 るにはあまり心痛んだので、
     結局出張参加者の間で個人募金して、
     その患者をビサウに送る費用を
     家族に渡したのでした。

     それから10日間して
     彼が実際にビサウの病院に入院できて治療を受けている、
     という知らせを受けたので、
     今日お見 舞いに行ってきた訳ですが・・・。
     いざこの国で一番大きいビサウの国家病院に行くと、
     患者の列が建物の外まで溢れています。
     やっと中に入って、
     「先週の日 曜に急患でファリムから来た
     セク・カマラという青年は何処?」と訊くと、
     何のデータも調べずに
     「裏の男性病棟に行け」と言われ、
     そこに行くと今度は何故か 「小児科病棟」に行けと言われ、
     そこで見当たらないので看護師をつかまえて訊くと
     「外科に行け」とたらい回し。
     そうやって40分以上回った挙句、
     また元の 緊急病棟に戻ってくると、
     「ここは急患を24時間対応し、
     その後専門科に送るから、
     専門病棟に居ないなら退院したか亡くなったかだ」と言います。
     「え、亡 くなっちゃったの?」と
     心がズーンと沈んだ矢先、
     ファリムのその青年の家族からたまたま電話が掛かってきて、
     「セクは急患病棟入って左側3番目の部屋に入 院した筈だ」
     と教えてくれたので、
     最後の望みで行ってみたら・・・居ました!
     昏睡状態だった彼が、
     意識が戻ってご飯も食べられる様になり、
     その上2-3言 話せる様にまでなって!!良かった~!

     付き添いの彼のお父さんには
     地方病院でも会ったのですが、
     その時は絶望的な表情をしていたのが、
     今日は満面の笑顔 で嬉しそう!
     セク君の手を握ったら、
     目はまだ良く見えないからか
     別の方を向いたままでしたが、
     ちゃんと握り返してくれました。
     お父さんはそんなセク君を愛 しそうに見ながら、
     「この子は出稼ぎ先で怪我をしてしまい、
     家族に連絡も取るお金も病院に行くお金もなく、
     悪化するがままになっているのを、
     たまたま訪ね て行ったもう一人の息子が
     見つけてファリムに連れて来たんだ。
     でも、その時には既に瀕死状態だった」と。
     その後顔を曇らせ、
     「やっと入院できたものの、治 療費が払えるか心配だ」
     とも言っていました。
     本来だったら働き盛り・楽しみ盛りの20代後半を、
     生きるか死ぬかの境界線で無力に横たわっているセク君。
     彼や彼のご両親の心境を考えたら、
     私もやるせない気持ちになりました・・・。
     今朝の傷跡が夜になってもまだ疼きます。
     でも私には自分で治療する応急手当セットもあるし、
     いざという時は国内外で治療を受ける手立てもあります。
     でも、それは実は非常に恵まれている事で、
     貧困国の村落部の一般市民にとっては、
     治療を施せるだけの保健所・病院が近く にある事、
     しかも仮にそこに行けても
     入院費や治療費が払える事は稀少なのです。
     そんな医療事情の格差を改めて「痛感」した1日でした。

♪朋子さんからのメール♪

     さとみ様

     これを読む頃には、
     イタリア旅行からお帰りになった頃でしょうか。
     でしたら、お帰りなさい!
     お疲れ様でした!!如何でしたか?
     私も帰路でミラノ経由でしたが、
     やはり歴史があって綺麗ですよね!
     今度是非、お土産話を聞かせて下さいね!

     チャリティーランチのお写真とご報告も
     どうもありがとうございました。
     アフリカのビーズ、早速付けて下さって、
     とっても似合ってました!
     皆さんの楽しそうな様子も伝わって来ました。
     メキシコ・ガテマラ話は私も是非お伺いしたかったです!

     こちらからのご報告としましては、
     マルコスから朗報が入り
     土地の手続きがや~っとほぼ終了し、
     漸く校舎建設に着工できるとの事!!
     長い道程でした・・・。
     (彼はさとみさんにも直接報告すると言っていましたが、
     メール来ましたか?)

     早速、建設初段階の見積もりを作成させた所、
     敷地の壁と建物の土台部分で
     計約3000ドル位らしいので、
     とりあえず私の車を売ったお金から始めさせますね。

     私も7月30・31日にモザに行って、
     その際に建設の進捗状況を確認して来ます。
     それで捗っている様ならば、
     その由と次段階の予算を報告しますので、
     それを読まれてご満足でしたら、
     さとみさん側から直接マルコスの方に
     8月位に送金して頂ければ、
     と思いますが、如何でしょうか?

     では、チャリティーランチの素敵な皆様にも
     どうぞよろしくお伝えください!
     さとみさんもどうかご無理せずにお元気で。

     渋谷朋子

     追伸:近所のストーカー青年は、
     「こないだ日本で夫に会ってきた♪」と
     言ったら、さすがに諦めた模様。
     今回の一時帰国は様々な効用がありました!