2014年8月20日水曜日

♪朋子さんの続ギニアビサウ奮闘記♪

イスラム教徒の友人宅でラマダンの祝祭:何故か私とジュリアが一番イスラムっぽい…!
   ギニアビサウの様な国に住んでいると、
「全てが計画通りに行くと思ったら大間違い」と思い知らされる事が多いです。

例えば先日はイスラム教の 最大の祝日・ラマダン。
約1ヵ月間の日中断食明けのラマダンは、
イスラム人口が国民の半分のこの国では重要な祝日です。

しかし、ラマダンは前夜月がはっき り見えないと
その日がラマダンの祝日と確定されない為、
この時期は雨期のギニアビサウでは曇って月が霞み前夜深夜まで月が見えずに、
翌日が祝日になるのか ならないのか分からず皆混乱!なので、
私もお手伝いさんとベビーシッターさんが翌日来てくれるか定かでなく、
もし祝日じゃなかったらまたジュリアを連れて
 職場に行かなきゃいけないのかと心配しつつ床に着きました。

すると夜中に事務所から連絡メッセージが入り
「ラマダンが宣言されたので、翌日は祝日」だっ て。
だったら予め祝日だと決めてしまえばいいのに、
と合理主義な日本人の私は思う一方、
「人間も自然をコントロールする事はできない」と時にこうして
謙虚 に実感する事も意義あるのかな~、とも思ったりして。

ちなみにラマダンのお祝いにはイスラム教の友人宅に招かれたので、
ジュリアと私はイスラム的な装いで 参加して、
羊肉クスクスのご馳走をたらふく頂いたのでした♪
ちなみに人口のもう半分がキリスト教徒のこの国では、
キリスト教の人達もラマダンを祝い、
逆に イスラム教徒もクリスマスを祝うという、
お祭り好きの国民性が功をなして
異教徒の平和的共存が実現している貴重な例です…。

          また、本来だったら計画通りに行きそうな旅行も
          上手く行かない確率が高いのもこの国の醍醐味(?)。

先日遥々日本から大切な家族の友人がギニアビサ ウまで
最初で最後の(!)プライベートな訪問客として来て下さったので、
賞味5日間しかないギニアビサウ滞在を最大限満喫して頂こうと
張り切って計画を立 て、ギニアビサウの後は
カーボヴェルデ訪問も兼ねる事になりました。

一番不安だったのが旅路で荷物が紛失してしまう事と
入国の際に賄賂など請求され揉める 事でしたが、
珍しく全てスムーズに行ったので「後はチケットも確保してあるし安心」
と高を括っていたら大間違い。

来賓が到着された晩同僚から電話があり、
 我々が乗る筈のギニアビサウからカーボヴェルデに出発する便が
突然キャンセルされたって!
代替便が飛ぶのはキャンセル便の5日後で、
そうなるとカーボヴェ ルデ訪問の計画が台無しになってしまうし、
来賓の帰国便にも影響します。

そこで翌日セネガル航空に駆け付けましたが、
「代替便に乗る以外は方法はない」と 店員は一点張りで
話にならないので、支配人の机の前に座り込み
「フライトをドタキャンしたのはあなた方の責任なのだから、
何とか他の解決策を見つけてく れ」と交渉し、
他のオプションを調べて貰い辛うじて3日後にギニアビサウ北部で
セネガル国境を跨いですぐの町・ジギンショールを出発する便を
確保する事が できました。

そうなると、ただでさえ短いギニアビサウ滞在が
更に1日半短くなってしまったので、その後の3日間は
駆け足でギニアビサウ南部と北部を回るか なりハードなスケジュール。

幸いご来賓も超人的な体力の持ち主だったので全てをこなす事ができ、
ジギンショールの空港に辿り着けたので、これで一安心!と 思いきや、
今度は頭が固いセネガル人の空港職員から
「チェックイン時間に遅れてきたから乗せてあげない」と言われ、
「そんな~!遥々日本からの来賓と赤 ちゃんを連れてギニアビサウから
駆け付けて来たんですよ~!!」と半ベソで訴え、
ジュリアもタイミング良く(!)ぐずり出したので、
漸く乗せて貰えまし た…。やれやれ。



そんなこんなでやっと辿り着けたカーボヴェルデでは、
久々に秩序と文明があって南欧を彷彿させる街並みに気分転換できた他、
パートナーの家族(すな わちジュリアのお婆ちゃまや叔父・
叔母ちゃまや従姉妹達)に囲まれ、
日本以来のアットホームな雰囲気にすっかり心癒されました~♪




来賓が一緒だった為も あり観光や要人との会見もできたし、
またちょうど我々の訪問中にパートナーの故郷であるサオヴィセンテ島では、
年に一度の大きな音楽祭が開催されていたの で、
毎晩お祭りに操出して夜中まで歌と踊りを満喫できました!

それにしても、こうしてカーボヴェルデ訪問を
一層素晴らしく感じられるのも、
到着までに乗り 越えなければいけなかった
ハラハラドキドキのお陰かも?! だとしたら、
物事が上手く行かないという事自体、
実は間接的にも有意義なのかも知れませんね
(と、ポジティブ思考を心がける私!)。

渋谷朋子

2014年8月19日火曜日

♪朋子さんからのメール♪

西アフリカ カーボベルデ
 こんにちは、今頃はエクアドルにいらっしゃる頃でしょうか。
また写真を拝見できるのを楽しみにしています♪

私は今パートナーの実家があるカーボヴェルデの
サオヴィセンテ島で数日間の休暇を取っています。
ジュリアもカーボヴェルデ側の家族に囲まれて嬉しそうです!
サオヴィセンテ島
この休暇に来る前の週末に
やっとオリンピアおばさんの所を訪問する事ができました。
その日、オリンピアおばさんの家に着いたら、
なんと!皆さんからの援助をフル活用し、
2教室が完成していたので、私も超感動!!
新しく建ったオリンピアおばさんの学校
既に4月からこの教室で授業を開始し、
午前と午後の2部制で小学校1・2・3年生と就学前教育1年
(すなわち幼稚園の年長組)を教え始めたそうです!
それと以前皆さんからの支援で修復した家もご覧の通り、
ちゃんと活用されていますよ!
オリンピアおばさんの家とおばさんに育てられている子供たち


今は夏休み中で、10月まで新学年が始まらないので、
生徒がこの教室で学んでいる様子は、写真でお送りできませんが、
壁絵などから楽し気な様子が想像できるかと思います。
今後は更にもう一教室を建てたいとの事なので、
その予算を計算しておく様に言っておきました。
もしご賛同頂けるなら、皆さんからの援助で支援したいと思っていますが、
如何でしょうか。

モザの方が、マルコスの捻挫も癒えて来て、
そろそろコースを再開できそうだと7月末に言っていましたので、
ビサウに戻ってから再度連絡しようと思っています。

では、エクアドルからのご報告をお待ち申し上げております。
チャリティーランチの皆さまにもどうぞよろしくお伝え下さいね。

渋谷朋子

2014年8月18日月曜日

♪エクアドル鳥見ツアー♪ 8月3日〜18日


   

 今回鳥見のツアーで行った南米にあるエクアドルは、スペイン語で「赤道」という意味を持つ通り、赤道直下にある国です。日本の面積の 4分の3ほどの広さを持ち国土のほとんどがアンデス山脈で、首都であるキトでさえ標高は2850mもあります。
そのせいで、沢山の白い入道雲がいつも身近かで沸き立っているようで、空がとっても低く見えました。

赤道直下ということで半袖を沢山持って
行ったのですが、半袖を着たのは
アマゾンでの昼間だけ。この国は1年を通じて常春の気候で年間の平均最高気温は約18℃、
                 平均最低気温は約9℃。
         滞在中ほとんど長袖を着込んでいました。

ツアーメンバーはイギリス人が3人、シンガポール人が一人、
そして私たちをいれて総勢6名(女性2名)

最初に行ったのがエクアドルアマゾン。
キトから飛行機でコカの町まで飛び、そこから船外機付のボートで
アマゾン川の支流ナボ川(アマゾンで最も大きい支流)を
約2時間半猛スピードで川を下って行き、
それからカヌー に乗り換えて静かに漕いで行くと…

轟音と水しぶきをあげながら進んで行くので、寒かった〜〜!

『オリエンテ』と呼ばれる奥アマゾンのまっただ中にある
サチャ・ロッジ(エコロッジ)に到着。
このロッジはピルチコチャ湖の岸辺に建てられています。

スイス人が建てたとても素敵なロッジで4泊しました。

ロッジを囲むジャングルには緑濃い水没林(パルゼア)と
台地(テラフォルメ)が点在。
世界の11%の蘭の花が自生し、
そのうち43%はエクアドルの固有種でこの数は世界一だそうです。
木々に寄生している見事な蘭。
家に持って帰りたかったくらいです。
ビルチコチャ湖に続くバルゼアの中の木道。

ビルチコチャ湖
毎朝5時にはこのカヌーに乗って水没林にいる鳥を見に行きました。






水没林の中をボートで静かに進んで行くと
涼しい風が吹いてとても心地よいひとときでした。
この熱帯雨林は蝶の宝庫でもあります。

水没林
 カヌーに乗って水没林の中へ
 














目のような模様のついた蝶
ル固有種でこの数は世界一、密林を歩く と野生動物が目の前に現れたりします。徒歩やこカヌーでのジャングルを探索。40mを超える
森の奥深くにある塔に登ると、何キロも先の手つかずの
熱帯雨林が見渡せ、珍しい植物や動物たちを間近に…
展望塔になっている木にだけでも、200種もの鳥が確認されており、
サチャ・ロッジの領域まで 入れると587種
(エクアドルに生息する鳥類の37%)にもなるそうです。
エクアドル全体では世界の鳥類の18%(1600種)が
観察されているというから凄いです。

アマゾンの後はまたキトに戻り、そこからミニバンで
いよいよアンデスの山の中へ。

 キトの街はビチンチャ活火山の東の裾野にあります。
ビチェンチャ火山(4,754M)
4000Mまで上がって、鳥見をしたのですけど…
今回はダイヤモックスを飲まずに、4000Mまで挑戦。
私は大丈夫だったのですが、あきさんが3500Mから高山病に 。
彼は苦しい思いをしましたけど、高山病にはつわりの薬が効くことが分りました。
これを飲むと下痢の心配があるけど、
頭痛などあっという間にすっ飛んでしまったそうです。

朝のうちは晴れていても、午後になるとかならず
ある一定の高さの場所で雲が発生。、
その雲がもたらす水分が無数の滝や川となって流れ落ち、
豊かな森林と土壌を形成。

英語で「cloud forest」、日本語で「雲霧林」
太平洋からの 冷たい空気が流れてアンデスにぶつかるときに
霧状の雲になり、その地域に湿気を もたらすためにできる多雨林で
野鳥のパラダイスに...

 


アンデス山中は7泊。このサチャタミアは泊まったロッジのひとつです。


ビックリするほどカラフルで綺麗な鳥を400種以上見ましたけど、
特にトゥーカン、ハミングバード、イワドリが私のお気に入りです!
Andean cock- of -the-rook(イワドリ)
(カオグロハナサシミツドリ)











Humming Bird(ハチドリ)



Crimson-rumped Toucanet(コシアカミドリチュウハシ)
Amazonian Trogon(キヌバネドリ)
Choco Toucan(オオハシ)














White throated Toucan(オオハシ)












 

Hoatzin(ツメバケイ)
最終日、2人は早朝の便で、残りは真夜中の便だったので、
残り4人でアンティサーナ火山へ鳥見に…

アンティサーナ火山 5,758M


4000Mの所に牧場とレストラン


大きなトウモロコシと中が柔らかいポテト
近くの湖で採れた魚は最高のお味でした。
エクアドルの家庭料理はとても美味しかったです。

キトに戻って最後の鳥合わせをして、皆とお別れです。
最後の鳥合わせ
ガイドのホルヘ。素晴らしい鳥ガイドのみならずアーチストでもありました。
彼の描いた鳥の絵のマッグをお土産に買ってきました。
今回の旅は多くの鳥達を見られた喜びはもちろん、
それ以上に素晴らしい人々に出会えたことで
忘れられない旅となりました。
メルセデス
メルセデスは私たちが基地としたキトのB&Bの女主人で
あると共に、このバーディング・ツアーの会社の社長。
帰って来た私たちをいつも笑顔で迎えてくれて、
細々と世話を焼いてくれました。
その疲れを知らないエネルギーに圧倒されていましたが、
彼女は今キモを受けている最中なのです。
「苦しくて寝ていても、貴方たちが帰って来ると元気が出る」
なんて言っていましたけど、私たちの方がエネルギーを
貰っていました。

乳房を片方取って、まだ療養中なのに…
こんなにも頑張れる精神力はどこから出て来るのでしょうか?

ウィリーこと郭守仁
彼は私たちが鳥のツアーで出会った初めてのアジア人でした。
いつも陽気で皆を笑わせ、座持ちがうまく、とても博学で
その鳥に対する集中力、エネルギーはたいしたものだと舌を巻いていましたが…
後で家に帰って彼のことを調べたら、やっぱり。
彼は元海軍少将で、シンガポールでは大物の実業家でした。
腰が低く、さりげなく皆のお世話をしていて、
うれしそうに孫の写真を見せる彼の姿はどう見ても
人の良いおじいちゃん(私と同年令)でした。

左からビンセント、ダフネ、ゴードン、ホアン(ドライバー)、ウィリー、真ん中がホルヘ
その他にも私以外のもう一人の女性ダフネ。
出会った瞬間から休む間もなく喋り続ける人でしたが、
話が上手でなかなかの博学の人。
彼女にも教わることが沢山ありました。
ロンドンに行った時、また出会いたい人の一人です。

ビンセントは6人の中で49才と最年少でしたが、
いつも自分の世界の中にいて、子供のような人。
その彼の世界の中から突然話しかけられるので、
その度に戸惑ってしまいましたけど…
無邪気な笑顔を見ると、なんとか答えてあげたくなります。

スコットランドから来たゴードン。
人が良くて、ウィリーとは良いコンビ。
ふたりでいつも笑い転げていました。

人との出会いは一期一会。
一緒に旅した仲間とはもう会うことはないでしょうが…
煌めくようなあの時間を共有したことが
私の思い出の宝物となりました。