ギニアビサウの様な国に住んでいると、
「全てが計画通りに行くと思ったら大間違い」と思い知らされる事が多いです。
例えば先日はイスラム教の
最大の祝日・ラマダン。
約1ヵ月間の日中断食明けのラマダンは、
イスラム人口が国民の半分のこの国では重要な祝日です。
しかし、ラマダンは前夜月がはっき
り見えないと
その日がラマダンの祝日と確定されない為、
この時期は雨期のギニアビサウでは曇って月が霞み前夜深夜まで月が見えずに、
翌日が祝日になるのか
ならないのか分からず皆混乱!なので、
私もお手伝いさんとベビーシッターさんが翌日来てくれるか定かでなく、
もし祝日じゃなかったらまたジュリアを連れて
職場に行かなきゃいけないのかと心配しつつ床に着きました。
すると夜中に事務所から連絡メッセージが入り
「ラマダンが宣言されたので、翌日は祝日」だっ
て。
だったら予め祝日だと決めてしまえばいいのに、
と合理主義な日本人の私は思う一方、
「人間も自然をコントロールする事はできない」と時にこうして
謙虚
に実感する事も意義あるのかな~、とも思ったりして。
ちなみにラマダンのお祝いにはイスラム教の友人宅に招かれたので、
ジュリアと私はイスラム的な装いで
参加して、
羊肉クスクスのご馳走をたらふく頂いたのでした♪
ちなみに人口のもう半分がキリスト教徒のこの国では、
キリスト教の人達もラマダンを祝い、
逆に
イスラム教徒もクリスマスを祝うという、
お祭り好きの国民性が功をなして
異教徒の平和的共存が実現している貴重な例です…。
また、本来だったら計画通りに行きそうな旅行も
上手く行かない確率が高いのもこの国の醍醐味(?)。
先日遥々日本から大切な家族の友人がギニアビサ
ウまで
最初で最後の(!)プライベートな訪問客として来て下さったので、
賞味5日間しかないギニアビサウ滞在を最大限満喫して頂こうと
張り切って計画を立
て、ギニアビサウの後は
カーボヴェルデ訪問も兼ねる事になりました。
一番不安だったのが旅路で荷物が紛失してしまう事と
入国の際に賄賂など請求され揉める
事でしたが、
珍しく全てスムーズに行ったので「後はチケットも確保してあるし安心」
と高を括っていたら大間違い。
来賓が到着された晩同僚から電話があり、
我々が乗る筈のギニアビサウからカーボヴェルデに出発する便が
突然キャンセルされたって!
代替便が飛ぶのはキャンセル便の5日後で、
そうなるとカーボヴェ
ルデ訪問の計画が台無しになってしまうし、
来賓の帰国便にも影響します。
そこで翌日セネガル航空に駆け付けましたが、
「代替便に乗る以外は方法はない」と
店員は一点張りで
話にならないので、支配人の机の前に座り込み
「フライトをドタキャンしたのはあなた方の責任なのだから、
何とか他の解決策を見つけてく
れ」と交渉し、
他のオプションを調べて貰い辛うじて3日後にギニアビサウ北部で
セネガル国境を跨いですぐの町・ジギンショールを出発する便を
確保する事が
できました。
そうなると、ただでさえ短いギニアビサウ滞在が
更に1日半短くなってしまったので、その後の3日間は
駆け足でギニアビサウ南部と北部を回るか
なりハードなスケジュール。
幸いご来賓も超人的な体力の持ち主だったので全てをこなす事ができ、
ジギンショールの空港に辿り着けたので、これで一安心!と
思いきや、
今度は頭が固いセネガル人の空港職員から
「チェックイン時間に遅れてきたから乗せてあげない」と言われ、
「そんな~!遥々日本からの来賓と赤
ちゃんを連れてギニアビサウから
駆け付けて来たんですよ~!!」と半ベソで訴え、
ジュリアもタイミング良く(!)ぐずり出したので、
漸く乗せて貰えまし
た…。やれやれ。
そんなこんなでやっと辿り着けたカーボヴェルデでは、
久々に秩序と文明があって南欧を彷彿させる街並みに気分転換できた他、
パートナーの家族(すな
わちジュリアのお婆ちゃまや叔父・
叔母ちゃまや従姉妹達)に囲まれ、
日本以来のアットホームな雰囲気にすっかり心癒されました~♪
来賓が一緒だった為も
あり観光や要人との会見もできたし、
またちょうど我々の訪問中にパートナーの故郷であるサオヴィセンテ島では、
年に一度の大きな音楽祭が開催されていたの
で、
毎晩お祭りに操出して夜中まで歌と踊りを満喫できました!
それにしても、こうしてカーボヴェルデ訪問を
一層素晴らしく感じられるのも、
到着までに乗り
越えなければいけなかった
ハラハラドキドキのお陰かも?!
だとしたら、
物事が上手く行かないという事自体、
実は間接的にも有意義なのかも知れませんね
(と、ポジティブ思考を心がける私!)。
渋谷朋子
ジュリアちゃん、美少女への道まっしぐらですね。
返信削除可愛い!パパ側の親戚の中でアイドルぶりを発揮したことでしょうね。
本当に、苦難の連続のような環境でもへこたれないばかりか、前向きに翻訳(脳内変換!)している朋子さんの力強さに、逆に励まされます。
ところで、隣国ギニアくらいまで迫っているエボラ出血熱はそちらではどのように
対処されていますか?
心配しています。
雅子