2014年7月10日木曜日

♪マルタ紀行♪


地中海の中心にポッカリと浮んだ5つの小島、
マルタ共和国に行ってきました。
観光的にはまだマイナーな国ですが、
行ってみるとどうして、どうして素晴らしい処!
知られざる穴場でした!

温暖な地中海性気候、美しい蒼い海、抜けるような青い空……
治安は良いし、ヨーロッパのリゾート地としてはまだまだお安いし、海鮮も豊富!

そんなリゾート地としての楽しさばかりではなく、
オスマントルコによってロードス島から追われた、
聖ヨハネ騎士団が築いた街は、蜂蜜色の建物で出来ていて、
中世の雰囲気が色濃く残っていました。

更にあちこちに残っている巨石神殿が代表する、
想像を遥かに越えた悠久の歴史に、
私たちは圧倒され、魅了されてきました。

その長い歴史の中で、数多くの民族の侵略を受け……
数々の異文化が調和した国…見所たくさん…見応えあり!
全行程お天気に恵まれ、毎日が驚きと感動の日々でした。

最初の3日間はSliema(スリマ)、
後の5日間は中1日がGozo島(ゴゾ)でその他の日はVallettaに宿泊。



まずは小さな舟でVallettaへ

Valletta(ヴァレッタ)が
この国の首都です。

Vallettaの目抜き通り(リパブリック通り)

Vallettaの一番の見所 聖ヨハネ大聖堂
1573~77年 建立

この大聖堂は外見は地味だが、聖ヨハネ騎士団の団員が
王侯貴族の子弟から成り立っているため、寄付が多く、
その内部はとても豪華なものでした。

聖ヨハネの斬首


大聖堂付属の美術館にカラバッジョの傑作「聖ヨハネの斬首」が…
 流された血糊で彼の絵の中で唯一のサインがなされています。

海が一望に見える公園

 アッパー・バラッカ・ガーデン 
ローアー・バラッカ・ガーデン


       


2日目の夕方は海沿いに
スリマからセント・ジュリアンへ
 海風に吹かれての散歩です。
セント・ジュリアン

3日目はバスに乗って……

 Rabat(ラバト)
RabatはMdinaの城壁の外に広がっている町で、
BC2世紀から9世紀までローマの町でした。

街の中心にある聖パウロ教会

パウロが隠れていた洞窟の上にマルタで最初に建立された教会

聖パウロの地下墳墓(St. Paul's Catacombs)
マルタ一番の規模の地下墳墓で4〜6世紀に
キリスト教徒が埋葬されたそうです。

古都Mdina(イムディーナ)

マルタ島中央部にあり、かつての首都。
中世の狭い静かな通りを持つ城塞都市であり、
「静寂の町」とも呼ばれています。

イムディーナの正門
街の中


聖パウロ大聖堂

五つ星ホテル「シャーラ・パレスホテル」でランチ

4日目はホテルをVallettaに移し

青の洞門(Blue Grotto)へ



その近くにある
ハジャーイム神殿「聖なる石」


紀元前3600年から3200年頃に建造。

500M離れた所に
イムナイドラ神殿がありました。


イムナイドラ神殿の正面
先史時代にこんな石組みがあったんですね。

イムナイドラ神殿は3つの部分に分かれていて
右側の神殿が一番古く、紀元前3600年から3200年頃、
左側の神殿 は3000年の頃。真ん中が一番新しい。
左側の神殿は春分、秋分の日には海からの太陽光が
内部空間を照らし出すとのこと。
先史時代の人にも天文学の知識があったことが分ります。
 
5日目はヴィットリーオーザ
インガーディアを見に行きました。
ヴィットリーオーザの要塞
ヴィットリーオーザの港。対岸に見えるのがヴァレッタの街

インガーディア
ヨハネ騎士団による要塞と駐屯地で行われていた
軍事演習の様子を忠実に再現した軍事パレードです。
大砲にも火薬が詰められ、本当にうった時はビックリ!


午後はMarsaxlokk(マルサシュロック)
オスマントルコが…ナポレオンがこの港から上陸。
現代ではマルタ会談がここで開かれました。
青と黄色の彩りが鮮やかな漁船(Luzzu)舟の舳先に目がついています。
6日目はいよいよゴゾ島(Gozo)

対岸に見えるのがゴゾ島。フェリから

ジュカンティーヤ神殿
紀元前40世紀 に建造がはじまり、伝説では巨人女性
サンスーナが建造したと言われていて……
周囲は高さ8Mにもなる石積みの壁で囲まれていたそうです。











この日はゴゾ島のリゾート地
Marsalforn(マルサルフォーン)に泊まりました。

夕食はビーチに面したレストランで
奥のディッシュは蛸を煮込んだシチュー。柔らかくてとっても美味しかったです。

7日目 朝一番にゴゾ島の中心地ヴィクトリアへ。
ここはフェニキア人、ギリシャ人、ローマ人の支配を次々に 受け、
14世紀にはイタリアに支配されました。
1551年、海賊の襲来でほとんどの住人が奴隷として連れ去られ、
あるいは殺傷されたという悲しい歴史があります。
このことから17世紀、ヨハネ騎士団はトルコ軍や海賊の襲来に備えて、
高台のチッタデルに防御のため、塔と城壁 を建造。


チッタデルの中に入っていくと目の前に
ゴゾ大聖堂が現れます。

ドームがあるように見える
ゴゾ大聖堂



























この大聖堂にはドームがありません。
当初はドーム屋根にするつもりでしたが資金不足で断念。
イタリア人画家アントニオ・マヌエルが遠近法を駆使して、
ドーム天井に見せた「騙し絵」です。

この後ゴゾ島の最後の見所
アズール ・ウインドー(Azure Window)を見に行きました。
高さ20M,幅100M,奥行き40Mのアーチ
8日目はマルタで今回一番のハイライト
イポジウム(Hypogeum)地下神殿見学です。

この地下神殿は事前予約が必要で1時間に10人しか入れません。
もちろん写真は厳禁。

最初にこの神殿のビデオを見せてもらい、
ガイドの誘導に従って神殿の中に入っていけるようになっています。

真っ暗闇の地下の中にまるで石を組み合わせたような神殿が
古代文明よりもっと遥か遠い昔につくられていたなんて…

一番下は覗き込むのも恐いくらい奥深く掘られていました。

神殿の中で見つかった「眠れる婦人像」

この大地さんのブログに詳しく説明されています。
http://www.shundaichi.com/35598123982232024213310702758312495124521250912472124541251212288.html

ハイポジウムで感動したあと、
自然が作ったール・ダラム洞窟(Ghar Dalam Cave)

 聖パウロや聖アガタがマルタに流れ着いて
このような洞窟に隠れていたということが、
この洞窟を見ると なるほど…って頷けました。

この洞窟は5層からなっていて、
長さ145M、幅8~10M、高さ5~8Mもあるんです。

マルタ最後の日はNaxxar(ナッシャール)の
貴族の館(Palazzo Parisio)でランチ!

女2人でアンニュイ(笑)な午後を……

過ぎてみればあっという間に終わってしまった旅でしたが、
これから少しづつ思い出して、あの時の驚き、感動を
もう一度自分の中で味わいなおしてみたいと思っています。

11 件のコメント:

  1. さとみさん

    お帰りなさい!

    すばらしいマルタ紀行のブログをゆっくり拝見させていただきました。
    拝見しながら、不思議にわたしも旅に参加しているような錯覚に陥りました。
    きれいなところですね。またお話を聞かせて頂きたいと思います。

    鳴海登志子

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  2. さとみさん、

    どの写真もまるで絵葉書のようできれいな所ですね。
    そして写真の説明がすごいですよ!! まるで歴史の勉強をしているようです。
    ただ綺麗ね~~って見ているだけでなくちゃんと歴史を理解して見ると記憶に残るんだと反省しながら楽しく拝見させて頂きました。

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  3. さとみさん

    お帰りなさい。
    素晴らしい旅行が出来て良かったですね。
    ブロッグを興味津々と読ませていただきました。
    さとみさんみたいに歴史に知識と興味がある人には最適な旅でしたね。
    また,チャリティランチの時にいろいろとお話を聴かせて下さいね。

    悦子

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  4. さとみさん
    おかえりなさ〜〜い
    ブログ拝見しました。
    帰って来たばかりなのにたくさんの写真と情報を掲載して、スゴいね。
    今度、ユックリ旅の様子を聞かせてください。

    和子

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  5. さとみさん

    今、さとみさんのブログでマルタ紀行を拝見/拝読しました。
    今までマルタと聞くと小さなリゾートの島だとばかり思っていたけど、
    大きな間違いだったと、つくづく納得しました。
    また、毎日くまなく見所を廻られて、本当に実のある7日間をマルタ
    で過ごされた様子がわかります。
    チャリティーランチの皆さんのコメントにもありましたが、さとみさん、帰って来たばかりなのに、よくあんなに詳しく情報と写真をまとめられたなあと、そのエネルギーにも敬服します。

    利果

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  6. 今朝は超早起き(4時過ぎ)だったのでパソコンを開いたらさとみちゃんからのメールが届いており、じっくり読ませていただきました。
    歴史に詳しいさとみちゃんならではの旅、紀元前40世紀にこんなに堅牢な建造物が造られていたなんて!知っていると旅もこのように更に面白くなるのね!

    森口順子

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  7. さとみちゃん、素晴らしい 旅行記 読ませていただきました。

    下調べから 実行 そして 編集まで 本当に 充実の旅だったようで さとみちゃんの エネルギーには 脱帽です。
    お天気も 良かったみたいで 蒼い 空と 海。。。溜息が 出る程に 美しい ゴゾ島の アズール.ウインドウを はじめ あれだけの 写真 本当に プロ並み!

    私は 歴史の知識が 皆無だから どうしても 海や 山に なびきますけど 順ちゃんが 云うように 歴史に 詳しいさとみちゃんならではの 旅行記は 読んで とっても 楽しいわ。
    大聖堂ドームの 騙し絵も 考えたものですね〜と 笑ってしまいました。
    私の住まいは バスルームに 窓がないというのが 欠点だけど、すばらしい スイスの景色でも 描いて(いただいて) 窓の枠を うちつけたら どうかなんて 思っちゃいました。 

    登代子 ヘンケル

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  8. さとみちゃん
    お帰りなさ〜い!
    ブログを見ました。 本当に感心する素晴らしい旅日記! 未知の国を訪れた感動が伝わって来ました。
    全体が蜂蜜ベージュ色で、素朴で素敵なところね~  騒音や余計な音とかが無い、静寂さを感じました。
    私は全くマルタという国を知らず、オリンピックの入場式でN日本の前にMで、いつも少人数で出て来る国という位の知識の無さ。
    所がさとみちゃんが行くのと同時位にキックボクサーの晴ちゃんの若いボーイ・フレンド?がマルタへ試合に行くというので、マルタって何処にあるのかをネットで調べてやっと知ったという恥ずかしながらの無知さ加減でした。
    でも、マルタへの旅を選んだなんてどこへももう行ってしまった!という豊富な旅の経験者じゃなければ行かない様な、さすが旅の玄人、
    さとみちゃん!と思いましたね~  次の旅行もそうじゃないかしら?
    私は歴史に詳しく無いし、やっぱりあの素敵な港の近くで”アンニュイ”に、好きな映画のひとつ”ラ・マン”なんぞを妄想しながら、ぼーっと
    カフェとかでまったり過ごすのが良いかな~とか思いながら、すっかり写真にハマって見入っていました。
    蜂蜜色の島も、漁船の色も、”絵”を描きたくなる様な所で、まだ観光化されていない感じが良いですね。

    渡部美保子

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  9. さとみさんお帰りなさい。
    今回の旅行素晴らしい時を持たれたようですね。
    私もマルタの知識はありませんが、旅行記を読ませていただき 美保ちゃんが云うように蜂蜜色の島とマルサシュロックの船の色の美しさそしてハイボジュウムの地下神殿の未知の世界に迷う込んだ気持ちになりました。

    長谷川カズコ                                                                       

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  10. さとみちゃん マルタ紀行興味深く拝見しました。
    悠久の歴史を思うと現代に生きる人間がちまちまと紛争を続けているのが哀れでばかばかしく見えますね。
    マルタ会議と言えば、最近のゴルバチョフの激太りをご存知ですか?
    さとみちゃんにとっては旅行は日常生活の一部なのでしょうね。
    帰って直ぐチャリティーランチを開催され、更に次の旅行の計画も進めていられるとか・・。
    東京は梅雨明け間近かの蒸し暑い毎日です。さわやかなベルリン、バンクーバーが羨ましいわ。

    崎子

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  11. サトミちゃん、私も読ませてもらいましたよ。
    歴史に疎くて感想はサトミちゃん.すごいなですが、マルタのブログはキックボクシングの光志君にも見せてあげたいと思いますがいい?
    試合のあと一日しかいられなかったそうでとても残念がっていましたから喜ぶと思います。

    晴子

                                        

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