2011年6月20日月曜日

♪アフリカの村で病気になるという事♪               朋子さんのブログから




訪問した村の保健に
貼ってあったポスター:
「安全な出産の為には、
病院か保健所に行きましょう」
だって。
近くにあればいいけど。

  









     今朝寝ぼけ眼で朝食の野菜を刻んでいたら、
     手を滑らして指を切ってしまいました。
     結構血が出たので慌てて消毒して 
     バンドエイドを付けて一安心。
     その後出勤したら、
     ある青年のお見舞いの為に
     同僚と病院に行く事になりました。
     その青年とは、
     先日の出張でたまたま訪問した 地方の病院で、
     傷が悪化して瀕死状態になっていた28歳の若者。
     私達が彼を見た時、
     傷を負った方の足は象の様に
     異常な太さに腫れ上がっていて、
     もう片方の 足は長い間
     歩いても食べてもいないせいか針金の様な細さで、
     彼自身は骨と皮位ガリガリで昏睡状態。
     しかし、その地方病院は設備も薬剤も整っていない為、
     彼に治療する術がなく、
     看護師曰く
     「ビサウの病院に行けない限り、
     彼が死ぬのは時間の問題だ」とのこと・・・。
     しかし我々の所属機関としては、
     国全体の保健 システムや
     政策の向上の支援をしている為、
     患者一人一人の支援をする事はできません。
     でも、そんな瀕死状態の患者を見てしまった以上、
     何もしないで立ち去 るにはあまり心痛んだので、
     結局出張参加者の間で個人募金して、
     その患者をビサウに送る費用を
     家族に渡したのでした。

     それから10日間して
     彼が実際にビサウの病院に入院できて治療を受けている、
     という知らせを受けたので、
     今日お見 舞いに行ってきた訳ですが・・・。
     いざこの国で一番大きいビサウの国家病院に行くと、
     患者の列が建物の外まで溢れています。
     やっと中に入って、
     「先週の日 曜に急患でファリムから来た
     セク・カマラという青年は何処?」と訊くと、
     何のデータも調べずに
     「裏の男性病棟に行け」と言われ、
     そこに行くと今度は何故か 「小児科病棟」に行けと言われ、
     そこで見当たらないので看護師をつかまえて訊くと
     「外科に行け」とたらい回し。
     そうやって40分以上回った挙句、
     また元の 緊急病棟に戻ってくると、
     「ここは急患を24時間対応し、
     その後専門科に送るから、
     専門病棟に居ないなら退院したか亡くなったかだ」と言います。
     「え、亡 くなっちゃったの?」と
     心がズーンと沈んだ矢先、
     ファリムのその青年の家族からたまたま電話が掛かってきて、
     「セクは急患病棟入って左側3番目の部屋に入 院した筈だ」
     と教えてくれたので、
     最後の望みで行ってみたら・・・居ました!
     昏睡状態だった彼が、
     意識が戻ってご飯も食べられる様になり、
     その上2-3言 話せる様にまでなって!!良かった~!

     付き添いの彼のお父さんには
     地方病院でも会ったのですが、
     その時は絶望的な表情をしていたのが、
     今日は満面の笑顔 で嬉しそう!
     セク君の手を握ったら、
     目はまだ良く見えないからか
     別の方を向いたままでしたが、
     ちゃんと握り返してくれました。
     お父さんはそんなセク君を愛 しそうに見ながら、
     「この子は出稼ぎ先で怪我をしてしまい、
     家族に連絡も取るお金も病院に行くお金もなく、
     悪化するがままになっているのを、
     たまたま訪ね て行ったもう一人の息子が
     見つけてファリムに連れて来たんだ。
     でも、その時には既に瀕死状態だった」と。
     その後顔を曇らせ、
     「やっと入院できたものの、治 療費が払えるか心配だ」
     とも言っていました。
     本来だったら働き盛り・楽しみ盛りの20代後半を、
     生きるか死ぬかの境界線で無力に横たわっているセク君。
     彼や彼のご両親の心境を考えたら、
     私もやるせない気持ちになりました・・・。
     今朝の傷跡が夜になってもまだ疼きます。
     でも私には自分で治療する応急手当セットもあるし、
     いざという時は国内外で治療を受ける手立てもあります。
     でも、それは実は非常に恵まれている事で、
     貧困国の村落部の一般市民にとっては、
     治療を施せるだけの保健所・病院が近く にある事、
     しかも仮にそこに行けても
     入院費や治療費が払える事は稀少なのです。
     そんな医療事情の格差を改めて「痛感」した1日でした。

♪朋子さんからのメール♪

     さとみ様

     これを読む頃には、
     イタリア旅行からお帰りになった頃でしょうか。
     でしたら、お帰りなさい!
     お疲れ様でした!!如何でしたか?
     私も帰路でミラノ経由でしたが、
     やはり歴史があって綺麗ですよね!
     今度是非、お土産話を聞かせて下さいね!

     チャリティーランチのお写真とご報告も
     どうもありがとうございました。
     アフリカのビーズ、早速付けて下さって、
     とっても似合ってました!
     皆さんの楽しそうな様子も伝わって来ました。
     メキシコ・ガテマラ話は私も是非お伺いしたかったです!

     こちらからのご報告としましては、
     マルコスから朗報が入り
     土地の手続きがや~っとほぼ終了し、
     漸く校舎建設に着工できるとの事!!
     長い道程でした・・・。
     (彼はさとみさんにも直接報告すると言っていましたが、
     メール来ましたか?)

     早速、建設初段階の見積もりを作成させた所、
     敷地の壁と建物の土台部分で
     計約3000ドル位らしいので、
     とりあえず私の車を売ったお金から始めさせますね。

     私も7月30・31日にモザに行って、
     その際に建設の進捗状況を確認して来ます。
     それで捗っている様ならば、
     その由と次段階の予算を報告しますので、
     それを読まれてご満足でしたら、
     さとみさん側から直接マルコスの方に
     8月位に送金して頂ければ、
     と思いますが、如何でしょうか?

     では、チャリティーランチの素敵な皆様にも
     どうぞよろしくお伝えください!
     さとみさんもどうかご無理せずにお元気で。

     渋谷朋子

     追伸:近所のストーカー青年は、
     「こないだ日本で夫に会ってきた♪」と
     言ったら、さすがに諦めた模様。
     今回の一時帰国は様々な効用がありました!

2011年5月5日木曜日

♪ビサウで初めての孤児院訪問♪

 

     ビサウではお手伝いさんをまだ雇っていない為、
     自分で家事を全部する様になった所、
     家事によって得られる「生活している実感」が
     意表を突いて快くすっかり はまってしまい、
     毎週末無心に家事に打ち込むのが
     私の密かな楽しみになってきました。
     それでブルンジ・モザンビークでの週末の習慣だった
     「孤児院通い」を 始める暇が
     なかなか見付からずにいました。

     その上、この国にはこれまで通っていた
     マザー・テレサの修道会系の孤児院がない様で、
     代わりに通える孤児院を探 すのに
     手間取っていました。
     それでかれこれ2カ月以上
     孤児院通いをできずに居たら、
     自分の大事な何かが欠けてきてしまった気がして、
     禁断症状の様なムズム ズ感が湧いてきたので、
     今週末漸くビサウ市内にある
     NGOが運営する孤児院に行って来ました。

     市内から空港に向けて
     15分ほど行った所にあるその孤児院には、
     0歳から17歳までの子ども達が約130人居ま す。
     ポルトガルからの援助で建設された施設は結構立派で、
     隣に小学校と病院も併設している完備振り。
     私が入ってくると、
     10歳前後の子ども達が数人興味 津々に集まってきて、
     「ボンディ~ア(こんちには)!」
     と積極的に挨拶してくれました。
     皆、明るく元気そう!
     中には障害児も何人かいましたが、
     屋内に閉じ 込められていずに
     お庭で遊んでいたので、安心しました。
     初日だったので、
     あまり深いお話は聞けませんでしたが、
     大半の子ども達が母親孤児で、
     母親が出産時 や病気等で亡くなった際に、
     その子を育てる余裕がない親戚が、
     この孤児院に連れてくるのだそうです。

     マプトでは路上やゴミ箱に捨てられた子どもを
     警察が連 れてくるという悲しいケースが
     幾つかあったのですが、
     幸いこの孤児院ではそういうケースはないそう。
     また、HIV/AIDSの感染率が
     南部アフリカに比べ て
     西アフリカはまだまだ低いので、
     HIV/AIDS孤児の問題も
     モザンビーク程深刻ではなさそうです。
     この国に来てこれまでの地方出張の際に、
     地方での孤児状況に関しても
     情報収集していたのですが、
     この国は貧しいな がらも家族の繋がりが強いのと、
     「孤児院」という施設化がまだ進んでいない為、
     そして南部アフリカ程HIV孤児が多くないせいか、
     孤児になってしまった子 ども達の大半は
     親戚内で育てられている様です。
     そうやって孤児の世話をしている
     ブバク島のあるご家族とお話しをしていたら、
     「この島には孤児院が一つもな い。
     もし仮に孤児院があったら、
     生活があまりに厳しくなった際、
     この子をその施設に入れざるを得ないかも知れない。
     でも、家庭内で育てる為の他の支援を受 けられるなら、
     施設に入れないで我が家で育てたい。」
     と言っていました。
     まだ来て間もないので全体像は見えていませんが、
     この国の方がモザンビークよりも
     貧しく社会福祉サービスも遅れて います。
     でも、孤児達を家庭・地域内で支える意識においては、
     この国の方が高いかも知れません。
     孤児達が家族の温かさの中で育つに
     越した事はありません。
     この子達が孤児院に入れられないで済む為の
     他の孤児支援の形を模索するのも、
     今後の私の個人的な課題になりそうです。
     (などと、ブログに偉そうな事を書い ている暇があったら、
     まず博論を終わらせなきゃいけないのですが・・・。
     明日からやろう、明日こそやろう、やらなきゃ・・・。)

2011年5月3日火曜日

☆朋子さんからと私から☆

     さとみ様

     もうご帰国されて、
     妹さんとお母様とご一緒に過ごされている事と思います。
     妹さんのご容態はその後如何ですか?
     順調に回復に向かわれている事を祈っております。

     ところで、突然ですが私も5月末に1週間強だけですが、
     日本に一時帰国する事になりました!
     先日、歯の詰め物が取れてしまい、
     ここ近辺には良い歯医者さんが居ないので、
     その緊急治療の為です。

     さとみさんも確か5月末までのご帰国予定だったと思います。
     もし都合が合えば、お会いできますと光栄です。
     もちろん、郁子さんも一緒に!

     何かアフリカから持って帰ってきて欲しいものがあったら、
     言って下さいね。

     渋谷朋子

     朋子さん

     もう無事にギニア ビサウに帰って、
     お仕事をはじめていらっしゃることでしょう。

     今回思いがけず日本でお会い出来て、
     とっても楽しかったです。
     朋子さんとは何度もメールのやり取りをしていたし、
     スカイプでもお話したので、
     初めてお会いするっている感じはありませんでしたね。
     せっかく歯の治療に来ていたのに、、
     歯の方はもう大丈夫ですか?





     2日前にアフリカの食材と
     ネックレスが入っていた小包を受け取りました。
     約束覚えていてくれたんですね。
     ありがとうございました。
     いつか是非アフリカ料理をやってみたいと思っています。
     私が首にかけているの、朋子さんからのネックレスです。
     素朴で味わいがあります。

     11日にイタリアに行くので、
     8日に1回だけでもと思って
     チャリティーランチをやりました。
     一緒に行く相棒は
     このチャリティーランチにも来ている
     幸子さんという人です。
     今回のランチは3ヶ月間スペイン語の勉強のために、
     メキシコ、ガテマラに行っていた優二さんが
     (写真の中にいます)、
     ランチのあとその旅行の話と
     写真とビデオを見せてくれて、
     食事だけでなく、なかなか中身の濃いランチになりました。

     24日に帰ってきます。
     庭仕事とチャリティーランチ、
     帰ってきたらまた頑張ってやろうと思っています。

      朋子さんはお仕事にお忙しいでしょうけど、
     あまり根をつめませんように。

     それからブログも4月分と5月分読ませてもらいました。
     特に4月分が面白かった!
     近所の若者はその後あきらめてくれました?

     さとみ

2011年4月24日日曜日

♪ビサウ生活での細やかな悩みと賑やかな復活祭♪       朋子さんのブログから

復活祭・家族の集いをカポヴェルデのご馳走(カシューパ)で祝う。

     大分こちらの生 活にも慣れてきた今日この頃。
     他の事を考える余裕が出てきたせいか、
     最近日常生活でちょっとした悩みが発生してきています。
     (日本の被災者の苦労を考える と
     「悩み」と呼ぶのも申し訳ないですが・・・。)

     まず1つ目は停電。
     「大統領公邸の近くだから、殆ど停電なくてラッキ~」
     とノホホンとしていたら、甘かっ た・・・。
     ここ1週間以上、ほぼ毎晩停電で
     ランプの灯りを頼りに夕飯を作って、
     夕食後は暗い中何もできないので、
     9時過ぎにはとっとと就寝してしまう生 活。
     発電機か太陽電気パネルを買えば、と言われるけれど、
     一般市民は停電が当然の暮しをしているんだと思うと、
     まだ踏み切れません。

     そして、これが2つ目 の悩みに繋がるのですが、
     早く寝すぎで眠りが浅いせいか
     以前よりも夜中の騒音に敏感になり、
     深夜野犬の吠え声がとにかくうるさくて、
     それで何度も目が覚め てしまいます。
     その後また寝付くのに時間が掛かり、
     や~っとウトウトし始めたと思ったら、
     今度は耳元で蚊が飛ぶ音か鶏の鳴き声で
     また目覚めてしまう始末。
      私は学生時代から耳栓をして寝る習慣があるのですが、
     それでも全然ダメ。
     朝寝た気がしないまま仕事に行くのは辛く、
     これまで犬は嫌いじゃなかったのに
     最近 では恨めしくさえ思えてきて、
     昨晩なんか犬が(何故か)白虎に襲われる夢までみてしまった。
     動物愛護の友達には言えません・・・。

     それと3つ目の悩みは、隣近所の若者。
     この家に引っ越して来た当初、
     力仕事などを手伝ってくれたので
     「気が利く青 年だな」と思っていたら、
     ある日突然愛の告白をされてしまったので、
     また西アフリカ男性の
     口説き好きな習性が出たと思って軽くかわしていたら、
     会う度にし つこく言い寄って来ます。
     そこで切り札台詞
     「私は既婚で日本に夫が居るから、
     口説いても時間の無駄なだけ」と言っても、
     「そんなの関係ない、大事なのは僕 らの愛だ!」
     と訳が分からない食い下がり方をして、諦めません。
     いい加減困るので冷たくしていたら、
     終いには私の家の門の前で周りに聞こえる大声で、
     「君 の事しか考えられない~、アモ~ロ(愛してる)!」と
     (何かのドラマみたいに)叫ぶは、
     私が家から出る度に何処からともなく現れ、
     また懲りずに話しかけて きます。
     何だか自分の行動をストーカーに見張られているみたいで
     ちょっと怖くなり、
     最近は仕事以外で家から出るのも
     やや億劫になってきてしまいまし た・・・。

     そんな中、
     昨日は復活祭(イースター)だったので気を取り直して、
     午前中に大聖堂に行ってみたら、
     入り口にも人が 入りきらない位満員で、
     それでも帰らないこの国の人達の信仰深さに感心。
     その後、今度は教育省基礎教育局の局長さんが
     ご家族の洗礼祭に招いて下さったので 参加した所、
     とにかく大きな一族で
     彼女の兄弟9人とその家族達約50人が集い、
     とことん飲んで食べてお喋りして、
     とにかく一日ぶっ通しで賑やか!
     また、よ そ者で初対面の私を
     もう家族の一員の様に受け入れて下さり、
     久々に触れた西アフリカのオープンで
     人を包み込む温かさが胸に沁みました。
     日常の細やかな悩み は多少あっても、
     やっぱりギニア・ビサウに来て良かった。
     彼らのこういう寛容な文化は、
     是非私も見習っていきたいものです。

2011年4月21日木曜日

☆朋子さんへ。チャリティーランチの報告☆

     チャリティーランチも
     4月は3回行うことができました。
     最後は全員で16名の盛況になり、
     久しぶりのイタリアンに舌鼓をうちながら、
     話も楽しく盛り上がり、とっても楽しい会になりました。
     マーケットの方もみんながいろいろな商品を持って来てくれたし、
     それも沢山売れました。

     前回送金してから9回開くことが出来、
     総額1800ドルになりました。
     建物を建てるにはまだまだ充分ではありませんが、
     帰ってきたらまたすぐやるつもりですし、
目標1万ドルに向けて頑張るつもりです。






2011年4月19日火曜日

☆46回 イタリア料理☆

参加者16名
   
     今日は思いがけず14名の方が
     集まってくださってありがとうございました。

     久しぶりの、それもシンプルなイタリア料理でしたけど、
     結構美味しかったですね。
     やっぱりイタリア料理は日本人の口に
     あっているのかもしれません。

     今回は参加者16名で寄付金が200ドル。
     マーケットの方も皆様のご協力により67、75ドル、
     アクセサリーが32ドル(半分が寄付)
     (私ひとりが値段を上げて悪役になっていますが、
     全てチャリティーのためですので
     悪く思わないでくださいね。)

     食材を差し引いて、前回までの寄付金と合わせると、
     総額が1798、37ドルとなりました。
     マーケットの商品を持ってきたくださった方、
     お買い上げに協力してくだった方、
     寄付金を多めにくださった方、
     デザートを持ってきてくださった方 
     気持ちよく参加してくださった皆様に感謝です。

     お話したように、私は27日から5月31日まで
     日本に行ってきます。
     その間チャリティーランチはお休みになりますが、
     帰ってきたらまたやりたいと思っていますので、
     よろしく!