2014年5月25日日曜日

朋子さんからのメッセージ(調布市国際交流協会ホームページより)

4月16日講演会の渋谷朋子氏より、メッセージが届きました

アフリカ ギニアビサウへ帰国目前の渋谷朋子氏より、
こんなメッセージが届きました。


4 月16日の講演会に多くの方が参加して下さりありがとうございました。準備の時間が限られていたので、十分とはいえない説明でしたが、多数の方々からねぎ らいと励ましのお言葉をいただき感謝しております。5月初旬に日本を離れますが、帰任後さらに努力しようと思っています。将来の成果につきましても、機会 があれば是非皆様に報告させていただきたいと考えています。

当日はたくさんのご質問ありがとうございました。本来であれば、質問用紙に書いていただいた方一人ひとりにお答えすべきところですが、ご質問の多かった下 記3項目についてお答えしますのでご覧ください。また、今回ご質問いただいた点を頭に入れて、私のブログを続けていきたいと思いますので、お時間があれば ブログ(http://tshib.wordpress.com)を見ていただけますと幸いです。

現在の勤務国「ギニア・ビサウ」について私のギニア・ビサウの印象ですが、
赴任前はクーデターや政情不安定などのネガティブなニュースばかり
聞いていたので、おっかなびっくりでした。
が、実際に赴任してみると、人々はとても優しく明るい人ばかりでした。

他の国で起こっている宗教や人種の対立による紛争などもなく、
クーデターや暗殺も政治・軍上層部の一部の人同士の小競
り合いの結果である事が分かりました。

確かに電気や水道も不安定で貧しいですが、
それにも負けない明るさと強さがある人達です。

教育面では、講演の際にお話しました様に初等教育は3人に2人が
通っていますが、中学以降になると学校数も極端に減る為、
中等教育では2人に1人、高等教育に至っては3人に1人しか就学できない状況です。

「国連機関の業務内容」及び「国連機関で働くには?」など、
国連機関での活動に関して私が勤める国連児童基金(UNICEF)
の業務内容については講演の際にお話した通りですが、
他の機関・任地に配属になると業務内容は変わります。
 しかしどの業務も直接的・間接的であれ国連の設立目的に貢献するものです。

また、国連機関に採用される条件については、その分野での専門知識
(修士号以上)と経験を持っている事、勤務国でフル活動できる為の語学力
(特に英語・仏語)、多文化で国際的な同僚達と仲良く働ける順応力などです。

国連に就職する道は幾つかありますが、ご興味がある方は外務省
の国際機関人事センターのHP(http://www.mofa-irc.go.jp)をご覧下さい。

アフリカ生活や貧困など「アフリカの国々が直面しがちな
問題」についてまず、ギニア・ビサウで暮らして困ったのは、
停電と断水です。政情不安で基本的な公共サービスが滞っている為、
電気や水道も頻繁に止まり、時には数週間・数カ月に及びます。
職場から夜帰宅すると暗いので、何もできずに寝るだけとか、断水でシャワー
を浴びられない日が数日間続くと、さすがに気が滅入ってきます。

一方、貧困や武器・麻薬密輸などの問題は、砂漠や地形などの地理的背景、
数世紀に渡り搾取された歴史的背景、独裁者の腐敗などの政治的背景
などが絡みあっていると思われます。

これらを解決するのは一朝一夕には行かないので、
様々な開発援助が行われているのだと思います。

その他:「日本の若者へのアドバイス」、「シニアの方の貢献の仕方」について
講演の中でも触れましたが、日本の若い人にはもっと
「世界を舞台に活躍する」気持ちを持って欲しいと思います。
UNICEFにも、世界各国から「人の為に役立ちたい」
と志す若い人達が働きにきています。もちろん、語学等努力を要する部分
はありますが、日本の若い人達の資質は十分通用すると思います。

シニアの方には、JICAのシニア隊員への参加が一番の直接的な
近道だと思いますが、他にも創造的に開発に関わる形はあると思います。
長年培われた知識とご経験を持っておられる年配の方々は、日本の貴重
な財産だと思いますで、是非皆さんと一緒に考えていきたいと思います

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