2016年4月3日日曜日

♪もりながとしさんの詩♪   しほこさんより

おしゃべり

     女のおしゃべりは楽しい
     いつまでしゃべっても飽きない楽しさだ
     男の僕は,蝶のようにあちこち飛び跳ねる話題に翻弄(ほんろう)される
     不器用な僕は、女たちの口から次々と飛び出す珍しい蝶を捕まえようと
     虫とり網を持って走り回る
     
     女のおしゃべりは楽しい
     赤信号をみんなで渡ればこわくない楽しさだ
     いいたくてもいえない事でも皆を共犯にすれば言えるのだ
     男の僕は、女たちの人を見る目の的確さにたじろぎ身をすくませる
     小心な僕は、赤信号渡りきったみんなのあとをあわてて追いかける
     
     女のおしゃべりは楽しい
     料理のように、どんな話題も巧みに切りわけ味付けをする楽しさだ
     新鮮、珍しい、裏話のネタは今日のお勧め、うまいよ、召し上がれ
     男の僕は、女たちのいさぎよい言葉や表情に目をみはり小さくうなずく
     寡黙な僕は、砂浜に埋もれた貝になり、饒舌な女たちは休みなく打ち寄
     せる波になる

2 件のコメント:

  1. 森永さんの詩、男側からみた女の姿はおかしいですね。
    しっかり観察されているのにびっくりです。

    さとこ

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  2. もりながさんの詩、なんか本質を見破られたようで、おかしいやら
    ちょっと腹が立つような……複雑な気持ち。
    でも女のおしゃべりは男の社会的な地位を意識しているような会話
    より、ず〜と現実的で、笑えて楽しい時間をもたらしてくれるわよ
    ね?

    さとみ

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