2017年8月13日日曜日

♪ニジェールってどんな国?(6)♪

     アフリカ大陸に大きく広がるサハラ砂漠。
     その砂漠も8000年前は
     ほとんどがサバンナやステップで
     森林もあり、
     5000年前までは
     湿潤な気候だったそうだ。


     そのサハラ砂漠の真ん中に
     ティギダンテスム(Teguidda-n-Tessoumt)という
     約 50家族が暮らす小さな村があって…
     その村の泉の水や土壌に
     塩分が多く含まれているため、
     村人たちは古来から 
     貴重な塩を作り続けているそうだ。

     サハラ砂漠で何故塩が採れるのか……
     サハラ砂漠にはかつて豊かな水が
     存在していたこと。
      砂漠化が進んだ理由は、
     アフリカを流れる川は海には注いでおらず、
     水が土地に溜まり、沼が形成され、
     また気候区分が移動し、温度が上昇。
     この影響により、水が干上がり、
     塩分だけが残ったと考えられている。

     こんな興味深い説もある。

     この辺りは、2億年前に
     巨大大陸パンゲアが
     アメリカとアフリカ大陸に分かれた時、
     大量の海水が現在のサハラ砂漠辺りに
     流れ込んで出来た塩の渓谷地帯。
     古代からの推積層があるので、
     井戸水にも、土にも塩分が
     含まれているという説。

ティギダンテスムの塩田
     ここの塩の作り方は
     直径1.8mの池に塩の含まれた粘土と
     塩分を含んだ井戸水を入れ足で混ぜ合わせる。

     そこで出来た塩水を
     小さな池に流し込んで泥を沈殿させ、
     水も蒸発させて塩の結晶を作っていく。
     池の手入れを含め、
     ここまでの工程は男性が手作業で行う。


     池の色は最初は粘土の色をしているが、
     段々藻の繁殖や太陽光の反射などでいろいろな色に変化。


     あとは女性と子供たちの出番。
     女性は塩田の池の修復や
     小さな結晶の塩の採集を担当。
     子供達は表面に結晶の膜が出来ると
     下の方が蒸発出来ないので、
     表面に水滴をかけたりして
     膜を壊します。
     結晶が5~6ミリ程の層になったら採集。


     結晶は四角い型にして天火で乾かし梱包。
     昔はキャラバンがこの塩を運んだのだが
     今はトラックで輸送。
     
     ティギダンテスムの塩は、
     人が消費するためではなく
     主に家畜のサプリメントとして
     使用されているそうです。

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