2015年3月17日火曜日

♪ジュリア初の泊りがけ出張!ブルキナ北部の難民キャンプへ♪   朋子さんのブログから

朋子さんが住んでいるのがワガドゥグ(首都)
朋子さんが出張したのはドリ(サヘル州の州都)とサヘル地域です。


  先日ジュリアが一歳になったのを機に、妊娠以降これまで慎んでいた泊りがけの
  地方出張を漸く再開す ることにしました。
 
  そこで早速3月頭にブルキナファソ北部のサヘル地方へ3泊4日の出張を計画。
  ジュリアはまだ授乳しているので、ジュリアとベビーシッ ターさんも一緒です!
  1人だと慣れているので出張の準備はものの10分でできますが、ジュリア達も一緒
  となると話が違ってきます。
  例えば、出張中の内容。 出先・ドリから未舗装道路で200キロ離れた難民キャンプを
  訪問するのに、本来だったら泊りがけで行く所、赤ちゃんを受け入れられる様な
  まともな宿泊施設 がない事から強行で日帰りにせざるを得なかったりします。
  それに準備も一大事。あまり物資がない出張先の地方町でジュリアが4日間不自由
  しない様に、紙お むつや離乳食やミルクや飲用水などを大量に買い、それにベビー   チェアや玩具も加え出発当日はそれこそ「これは引っ越し?」と思う位、凄い荷物!

  一方、ベ ビーシッターさんは3泊するのにビニール袋2袋の軽装で、「え、それだ    け?」を通り越して「そのビニール袋じゃ、まるであなたが難民みたいだから、
  せめて このスポーツバッグに入れて~!」とお願いした位…。

  そして3月3日の朝5時半にジュリア人生初の地方出張にいざ出陣!
  まずはドリまで首都・ワガから300キロ弱、約3時間半のドライブ。
  カーシート嫌いの ジュリアがぐずるのではないかと冷や冷やしましたが、以外にも
  興味深そうに外の風景を見ながら前半はご機嫌。
  後半は飽きてぐずり始めましたが、授乳したり ベビーシッターさんと変わりばんこに  あやしている内に何とか目的地に到着~!
  さすが「サヘル」というだけあり、暑いしターバンを頭に巻いた砂漠民っぽい人 達が  道を歩いています。
  
   私はその足ですぐに始めのアポに直行し、ジュリア達は運転手さんに宿泊先である   UNHCRのゲストハウスに連れて行って貰いまし た。
  始めのアポ2つが終わると12時過ぎ。これから3時まではお昼休みで町も静まり返るの  で、私も宿泊先に行くとジュリアは普通に遊んでいて一安心。
  一 方、ベビーシッターさんは部屋のテレビの調子が悪いと言って、ちょっと不嫌…。  また、宿泊先にはレストランはないので、急遽従業員を捕まえて昼食を作っ て貰って  昼休みを終え、3時からは私は午後のアポに出かけました。

  翌日、私は難民キャンプの訪問。2012年に勃発した隣国マリの北部での紛争から逃れ  る為、ブルキナ北部にも約8万人の難民が国境を越えて逃げて来たの で、彼らの為に
  急遽3つのキャンプが設けられ今日に至るまで運営されています。
  その中で暮らす子ども達の為にもUNICEFは様々な支援をしているのです が、私が
  担当する教育分野では、幼稚園と小学校と職業訓練コースを立ち上げて教育機会を提  供しています。
  
メンタオ難民キャンプのアイシャちゃん。自分達で作ったパンを誇らしげに披露してくれました。

  その学校やコースに通うマリ難民の子ども・若者達 とお話をすると、彼らの苦労が
  垣間見えます。職業訓練のパン作りコースに通う18歳のアイシャちゃん曰く、
  「2012年に紛争からここに逃げてきた当初 は、住居も食糧もなく本当に大変
  だった。マリでは中学1年生だったけど、ブルキナに来てからは学校も諦めざるを
  得なかったの。でも、この職業訓練コースが 始まって以来、私にも何かができるっ
  て思える様になったし、食パンやケーキも作れる様になったから今後家族を養うの
  に役立てると思うと嬉しいわ。」
  
   一方、小学校6年生のアブドラマン君(16)は、「マリでは戦争が続いているから、
  僕はブルキナに残りたい。将来学校の先生になりたいから、僕は勉強を続 けたいん   だ。」と、打ち明けてくれました。

  紛争という自分ではどうしようもできない外部要因で、母国や時に家族を離れなけ
  ればいけなかったこの子ども達。 まだ紛争は続く中、いつ母国や家族の元に戻れる
  かも未明。それでも希望を捨てずに頑張っている彼らは強いし偉いです。
  そんな彼らが希望を持ち続けられる 様、これからも支援を続けられたらいいなと
  思いました。

  そんな難民キャンプの訪問後にドリの宿泊先に戻ると、相変わらずジュリアがあどけ  なく遊んでいたのを見て、何故かホッとすると同時に、「この子も何があっても希望  を捨てない逞しい人間に育ってくれるといいな~」と思ったのでした。


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